2011 Fiscal Year Annual Research Report
上皮細胞系の統合的理解を目指した細胞接着・細胞骨格研究の新展開
Project/Area Number |
19GS0313
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
月田 早智子 大阪大学, 生命機能研究科, 教授 (00188517)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田村 淳 大阪大学, 医学系研究科, 助教 (00362525)
山崎 裕自 大阪大学, 生命機能研究科, 准教授 (80527664)
武内 恒成 新潟大学, 医歯学系, 准教授 (90206946)
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Keywords | 細胞接着 / 上皮細胞 / Odf2 / 繊毛 |
Research Abstract |
本学術創成研究では、課題名を「上皮細胞系の統合的理解を目指した細胞接着・細胞骨格研究の新展開」として、生体機能の多様性に応じて上皮細胞系を表側(細胞間接着関連)と裏側(細胞骨格蛋白)から統合的に理解することを目指した。本研究は、1新規細胞間接着装置蛋白質、2上皮細胞間バリアー、3ERM/マーリン系と上皮シート特性制御、4繊毛による上皮アピカル特性の制御、の4点を主課題として開始した。このうち、4に関して、その解析の柱であった、Odf2蛋白質(中心体・基底小体構成蛋白質)のノックアウトマウス解析を行うと、培養細胞F9で見られた繊毛の消失では見られず、気管上皮細胞など多繊毛の協調運動が消失していることが分かった。詳細に調べると、C末領域領域の発現が認められた。完全にOdf2の発現が消失しているノックアウトF9細胞に、C末領域を発現させると、繊毛の発現が回復したので、本C末領域が繊毛発生に重要で、電顕レベルでAnchoring fiberが残存し、一方、Basal Footが消失することが分かった。超高圧電顕トモグラフィーを用いて、上皮アピカル領域微小管構築を調べると、野生型での規則的な走行が失われ、ランダムな走行を示していた。そこで、Basal Foot(BF)は、微小管と協調しつつ、BFから生える繊毛の運動を同調させる働きがある可能性が示唆された。本成果は、CELL誌に受理され、さらに大きな成果が期待されるものとなった。そこで、知見を積み重ねるために、4ヶ月の繰越期間を設定し、Odf2-deletion mutantsを複数作製し、Odf2KO-F9細胞に発現させ、機能ドメイン解析を行った。その結果、Anchoring Fiber、Basal Footの形成に関わるOdf2のドメインの同定・理解に成功した。本結果は、Jour. Cell Biol.誌でのリバイス段階にある。
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[Journal Article] Deficiency of claudin-18 causes paracellular H+ leakage, up-regulation of interleukin-1β, and atrophic gastritis in mice.2012
Author(s)
Hayashi, D., Tamura, A., Tanaka, H., Yamazaki, Y., Watanabe S. Suzuki, K., Suzuki, K. Sentani, K., Yasui, W., Rakugi, H., Isaka, Y., and Tsukita, S.
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Journal Title
Gastroenterology
Volume: 142
Pages: 292-304
DOI
Peer Reviewed
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[Journal Article] Coordinated ciliary beating requires Odf2-mediated polarization of basal bodies via basal feet.2012
Author(s)
Kunimoto, K., Yamazaki, Y., Nishida, T., Shinohara, K., Ishikawa, H., Hasegawa, T., Okanoue, T., Hamada H., Noda, T., Tamura, A., Tsukita, S., and Tsukita, S.
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Journal Title
Cell
Volume: 148
Pages: 189-200
DOI
Peer Reviewed
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