2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19GS1209
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
藤原 康文 大阪大学, 大学院・工学研究科, 教授 (10181421)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
寺井 慶和 大阪大学, 大学院・工学研究科, 講師 (90360049)
朝日 一 大阪大学, 産業科学研究所, 教授 (90192947)
長谷川 繁彦 大阪大学, 産業科学研究所, 准教授 (50189528)
太田 仁 神戸大学, 自然科学研究系先端融合研究環分子フォトサイエンス研究センター, 教授 (70194173)
大久保 晋 神戸大学, 自然科学研究系先端融合研究環分子フォトサイエンス研究センター, 助教 (80283901)
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Keywords | 希土類元素 / オプトロニクス / スピンエレクトロニクス / 半導体物性 / 先端機能デバイス |
Research Abstract |
本研究では、希土類元素の添加母体として、物性がよく調べられており、原子層レベルでの結晶成長が可能なIII-V族半導体(GaAs,GaN系)を取り上げ、新機能デバイス創製は勿論のこと、原子レベルで制御された希土類ドーピング技術の構築や励起・緩和に係わるエネルギー伝達機構の解明を行う。また、磁気機能にも着目し、発光機能と磁気機能を有する新しいスピントロニクス材料としての可能性を明らかにする。また、そこで得られた精密制御技術とエネルギー伝達機構を基にして、ディスプレイや照明に適用可能な、安定で高効率な希土類添加窒化物半導体からなる新規蛍光体の創製を目指す。 1.光励起されたInGaAs量子井戸(QW)/Er,O共添加GaAs(GaAs:Er,O)構造においてInGaAs QWからErイオンへの明瞭なエネルギー伝達プロセスを観測した。Eu添加GaN(GaN:Eu)赤色LEDにおいて、GaN:Eu活性層厚依存性を調べたところ、活性層厚とともに光出力が増大することを見出し、活性層厚900nmにおいて、20mA時の光出力として50μW(外部量子効率:0.13%)を実現した。また、Eu,Mg共添加GaNにおいてEu,Mgに起因する新しい発光中心の形成を観測するとともに、Eu発光強度が5倍、増大することを見出した。 2.GaDyN/AlGaN多重量子井戸(MQW)構造はGaDyN単層に比べて強い飽和磁化を示した。GaGdNナノロッド構造において形状磁気異方性による面垂直方向磁化の増大を実現した。InGaGdN/GaN多重量子ディスク構造の成長に成功した。トンネル磁気抵抗効果素子用GaDyN/GaN二重障壁構造を成長し、各層の厚さと磁性の間に相関のあることを明らかにした。 3.GaAs:Er,Oの電子スピン共鳴(ESR)測定において、Er濃度の増加に伴い、急激に共鳴C強度が減少することを明らかにした。GdN薄膜の強磁性共鳴の角度依存性の解析より、すべての試料について反磁場の効果が他の磁気異方性に勝っており、磁化が薄膜面内に容易面的になっていることを明らかにした。また、磁気異方性の膜厚依存性を明らかにした。
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Research Products
(46 results)