2019 Fiscal Year Annual Research Report
イギリスの学校を中核とした教員養成と教職初任期の学び・成長の連続性に関する研究
Project/Area Number |
19H00112
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Research Institution | 神奈川県立荏田高等学校 |
Principal Investigator |
盛藤 陽子 神奈川県立荏田高等学校, 公立高等学校教諭
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | イギリス / 教員養成 / 初任者研修 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、イギリスの「学校」を中核とした教員養成教育であるSchool-centred Initial Teacher Training(以下SCITT)と、「学校」における新任教員に対する導入教育プログラムや初任期研修制度を分析することにより、教員養成課程と教職初任期における教育を通した実習生から初任期の教師による学びと成長の連続性について検討することを目的とした。SCITTにおける教員養成教育とその後の法定導入教育を受ける新任から教職5年目以内の初任期の教師を研究対象としてインタビュー調査や授業観察などを行うために、2019年4月から資料収集や現地調査について事前準備をし、2020年3月に渡英予定であったが急遽困難な状況に陥り、その後対象者にとって可能な範囲でのメールやオンラインでの質的調査へと変更を余儀なくされた。当初の研究計画として明らかにすることを目指した教員養成カリキュラムから導入教育プログラム、初任期研修制度との「連続性」が①政策的にまた②各養成機関や学校としていかに企図され、③実際に実習生から初任期の教師の学びや成長における「連続性」へと何がどのように結びついているのかに関わって、特に①と②については法定導入教育が教員養成教育と教職へのキャリア・スタートという重要期を連続的に結びつけることを意図して初任期の教師を配属された学校がプログラムを作成していることが確認された。③については現時点では事例が限定的となっているため、今後も対象者へのアクセスを継続して本研究で得られた成果を総括的にまとめ、日本の養成・採用・研修の一体化改革の動向と学校の主体的役割に対する一考察を提示していきたい。
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