2019 Fiscal Year Annual Research Report
重度・重複障害児の視線入力装置を活用したアイコンタクトの促進
Project/Area Number |
19H00157
|
Research Institution | 鳥取県立倉吉養護学校 |
Principal Investigator |
児山 隆史 鳥取県立倉吉養護学校, 教諭
|
Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2020-03-31
|
Keywords | 重度・重複障害児 / 視線入力装置 / アイコンタクト |
Outline of Annual Research Achievements |
○研究の目的:本研究では、アイコンタクトに課題がある重度・重複障害児を対象者とし、他者へのアイコンタクトを促進することを目的とした。本研究の特徴は、視線入力装置を活用したことである。視線入力装置は、ベッド上で学習する重度・重複障害児であっても、最も目を使いやすい位置に装置を設置することができ、自らが目を動かしたことが、物を操作する(例:ディスプレイ上の風船が割れる)ことにつながることに気づくことができる。それによって主体的に物をみる機会が増え、アイコンタクトの促進につながると考えた。 ○研究方法:研究の実施については、申請者の勤務校で実施した。1.重度・重複障害児とのかかわりを通した対象者の決定。2.視線入力装置を活用したアイコンタクトの生起状況実態調査。3.視線を活用しやすい環境設定(スヌーズレンルーム)と視線活用トレーニング。4.視線入力装置を活用したアイコンタクトの生起状況評価。5.研究の評価と報告書の作成。 ○研究成果:研究の成果を以下のとおりである。1.視線入力装置を活用して他者とのアイコンタクトの実態把握ができる方法の検討。2.他者とのアイコンタクトの実態把握に基づいた支援方法の指導者間の共通理解。3.重度・重複障害児が視線を活用・促進しやすい環境としてのスヌーズレンルームの設置と活用。 〇課題:視線入力装置を活用したアイコンタクトの生起状況評価につながると推測される方法を開発することができた。さらに、対象児童の視線活用の特徴について指導者間で共通理解をすることで、アイコンタクトの後に笑顔になる等、表情の変化が豊かになった。一方、研究期間中にアイコンタクトの生起状況が大きく変化したというデータを得るまでには至っていない。今後も取り組みを継続していきたい
|