2019 Fiscal Year Final Research Report
免疫機能不全が脳機能に与える影響の解明-免疫不全マウスの網羅的行動解析-
Project/Area Number |
19H00419
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Scientists
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
3190:Biomedical structure and function, pathology, infection/immunology, and related fields
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Research Institution | University of Toyama |
Principal Investigator |
Fujii Kazuki 富山大学, 学術研究部医学系, 助教
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Research Collaborator |
高雄 啓三
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Project Period (FY) |
2019
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Keywords | 免疫不全動物 / 行動解析 / 生殖工学 |
Outline of Final Research Achievements |
精神疾患の病因病態において炎症など免疫系の関与が指摘されているが、免疫と脳機能の関わりは不明な点が多い。本研究では免疫不全マウスに着目し、網羅的行動テストバッテリーにより免疫不全自体がマウスの脳機能にどのような影響を与えているか明らかにしようとした。C57BL/6 nu/nuとC57BL/6 wt/wtを比較するために胚操作による実験群の作出を試みたが生まれたnu/nu個体の多くが死亡し、十分なサンプル個体を得ることができなかった。飼育管理の見直しなどの措置を講じたが改善はみられず、今後は自然繁殖による実験群の作製と他の免疫不全マウスでの実験群作製を検討する。
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Academic Significance and Societal Importance of the Research Achievements |
妊娠中のウィルス感染が子の精神疾患罹患率を上昇させることや、うつ病や統合失調症などの精神疾患患者の死後脳や精神疾患モデルマウスにおいて脳内に慢性炎症像を示すことなどの報告から、精神疾患の病因を炎症と考える神経炎症仮説が唱えられている。本研究では脳と免疫の関係を明らかにすることを目的として、免疫不全マウスを用いた網羅的行動試験によりその脳機能の評価を計画した。行動試験を実施するためのサンプルを得ることはできなかったが、本研究で得られた結果は既存の免疫不全マウスの新たな利用に際した繁殖に関して重要な基礎データになると期待される。
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Free Research Field |
神経科学 実験動物学 生殖工学
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