Research Project
Grant-in-Aid for Encouragement of Scientists
哺乳類において卵管は受精の場を提供する重要な器官である。しかし、卵管における初期胚と母体間のシグナル伝達機構は殆ど明らかにされていない。この原因として、これらシグナル分子の発現量が微量であり、尚且つ限られた胚ステージのみでの発現であることが考えられる。本研究では、卵管の胚シグナルに対する応答機構を明らかにするため、包括的微量定量が可能であるSWATH解析を行った。その結果、金属イオン結合能を有する分子等を検出したので、これらの基礎データを集積した。
現在まで受精後着床前の初期胚シグナルは殆ど同定されていない。その本質を明らかにし、更に母体の応答機構を明確にすることが出来れば、胚シグナルの伝達機構破綻と推定される受精着床不全の新しい病態メカニズムの提示につながる可能性がある。
生殖生理学