2022 Fiscal Year Annual Research Report
Constructing of the Ocean History; over Territorial sovereignty, Maritime interests, and Ocean society
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19H00539
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
太田 出 京都大学, 人間・環境学研究科, 教授 (10314337)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
神長 英輔 國學院大學, 文学部, 教授 (40596152)
赤松 紀彦 京都大学, 人間・環境学研究科, 名誉教授 (60175784)
河原 典史 立命館大学, 文学部, 教授 (60278489)
森口 由香 (土屋由香) 京都大学, 人間・環境学研究科, 教授 (90263631)
川島 真 東京大学, 大学院総合文化研究科, 教授 (90301861)
奈良岡 聰智 京都大学, 公共政策連携研究部, 教授 (90378505)
下平 拓哉 事業構想大学院大学, 事業構想研究科, 教授 (90866823)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 海洋 / 歴史 / 領海 / 海洋権益 / 海洋資源 / 東アジア / 北太平洋 / 学知 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題の最終年度は、これまでコロナ拡大やウクライナ戦争の影響を強く受け、ほとんど実施し得なかった海外調査をようやく行うことができた。具体的な調査地としては台湾(太田、林)、アメリカ(森口、奈良岡)、オーストラリア(川島)、フィンランド(神長)などがあげられる。それぞれが東アジア海域の海洋秩序に各国が如何に関わってきたか、あるいは関わっているのかについて文献史料を中心に調査を進めた。文献史料の分析・読解も同時に行い、オンラインないし対面での研究会を年度内に4回ほど実施し、研究の進捗状況について報告した。研究成果はメンバー各自がそれぞれ論文としてまとめ学会誌などで発表した。 さらに研究代表者・分担者のほか協力者も含めて本研究課題の最終報告書を作成・出版した。太田出・川島真・森口由香・奈良岡聰智編『領海・漁業・外交――19~20世紀の海洋への新視点』(晃洋書房)である。執筆者は太田出、佐藤良聖・河原典史・伊藤孝治・奈良岡聰智・神長英輔・森口由香・川島真・林淑美の9名で、近代中国をめぐる領海主権と漁業博覧会、漁場監視と日中関係、日本人移民と塩鰊のアジア輸出、北太平洋における鮭鱒漁業と水産海洋学、日本海軍・海上自衛隊の遠洋練習航海、1930年代の日ソ漁業交渉、日米漁業摩擦における知の生産と翻訳、中華民国敦睦艦隊、1970年代の渤海・南黄海汚染問題、1980年代台湾の捕鯨外交など、近現代東アジア海域をめぐる諸問題について実態を掘り起こし、現代の国際社会に如何なる影響を及ぼしているかを丁寧かつ多角的に解明した。 コロナ拡大の影響のため、対面式でのシンポジウムは残念ながら適わなかったが、オンライン研究会では中国や台湾の研究者にも参加していただき意見交換するなど、国際的な共同研究も僅かながらではあるが実施できた。研究上に様々な制約がある中で「海洋史」の大きな一歩を踏み出せたと考えている。
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Research Progress Status |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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