2019 Fiscal Year Annual Research Report
Anthropological Studies on Veneration of Saints and Holy Relics in Islam and Christianity
| Project/Area Number |
19H00564
|
|---|
| Research Institution | Sophia University |
|---|
Principal Investigator |
赤堀 雅幸 上智大学, 総合グローバル学部, 教授 (20270530)
|
|---|
| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森本 一夫 東京大学, 東洋文化研究所, 教授 (00282707)
藤原 久仁子 (森田久仁子) 甲子園大学, 栄養学部, 准教授 (00464199)
和崎 聖日 中部大学, 人文学部, 講師 (10648794)
寺田 勇文 上智大学, 総合グローバル学部, 教授 (20150550)
小牧 幸代 高崎経済大学, 地域政策学部, 教授 (20303901)
二ツ山 達朗 平安女学院大学, 国際観光学部, 准教授 (20795710)
新井 和広 慶應義塾大学, 商学部(日吉), 教授 (60397007)
高橋 圭 東洋大学, 文学部, 助教 (60449080)
安田 慎 高崎経済大学, 地域政策学部, 准教授 (60711653)
丸山 大介 防衛大学校(総合教育学群、人文社会科学群、応用科学群、電気情報学群及びシステム工学群), 人文社会科学群, 准教授 (60749026)
東長 靖 京都大学, アジア・アフリカ地域研究研究科, 教授 (70217462)
三沢 伸生 東洋大学, 社会学部, 教授 (80328640)
三代川 寛子 東京外国語大学, 世界言語社会教育センター, 講師 (90614032)
|
|---|
| Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
|
| Keywords | 崇敬 / 聖者 / 聖人 / 聖遺物 / イスラーム / キリスト教 / 一神教 / 宗教 |
|---|
| Outline of Annual Research Achievements |
共同研究の初年度として、研究組織を固め、研究会を着実に実施するとともに、個別の現地調査、共同調査に積極的にも取り組んだ。当初予定を上回って研究が進展していたが、令和2年1月からの新型のコロナウィルスの流行により、年度末に予定していた研究会等は中止せざるをえなかった。
（1）年度冒頭に2回、研究打ち合わせを開催し、今年度の研究計画の詳細を練った。（2）研究会は2回（7月7日、28日）を実施した後、個別調査、共同調査の結果を受けて、年度末実施予定だった研究会、研究合宿などは中止した。（3）個別現地調査は高橋が米国（8月）、丸山がエジプト（12～令和2年1月）に実施するなどしたが、年度末に予定していたイスラエル、インド、トルコなどでの調査は延期した。（4）共同現地調査については、セネガル（8月）で実施し、小牧、東長、二ツ山、安田他研究協力者複数名が現地参加も含め調査に従事した。さらに調書上予定していたフィリピン（8月）でマニラを中心に共同調査を実施し、赤堀、寺田、東長、藤原が参加した。（5）関連図書資料は一定程度を収集した。（6）関連する文献情報の収集整理に努め、目録の整備に着手した。（7）メーリングリストの他、SNSの活用、また上智大学イスラーム研究センターのウェブサイトを活用した研究活動の広報に努めた。（8）上智大学が開催するSophia Open Research Weeks (SORW) 2019の一環として、公開シンポジウム「ディアスポラのムスリムたち―異郷に生きて交わること」を実施し、赤堀、小牧、高橋、研究協力者1名が講演を担当して、100名弱の聴衆を得た。（9）その他、前年度に予備的に実施した研究会や先行する共同研究の成果発表として行った第5回中東研究世界大会での部会発表の報告等をウェブ上に掲載した。
|
| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究に先行する基盤研究（B）「地中海周辺域における聖者・聖遺物崇敬の人類学的研究」［JSPS科研費 JP16H03531］の研究分担者を中核としているため、研究組織の立ち上げは順調であり、7月7日には理論的課題をめぐる研究会をまず開催した。次いで、予定していたフィリピンでのイスラーム、キリスト教双方にまたがる共同調査に加えて、セネガルで調査中の若手研究者の協力が得られる見込みが立ったことから、調書上、先々の調査候補地の一つとしていた同地での調査の見込みが立ち、これらに向けて準備研究会を開催（7月28日）して、8月に両調査を実践するなど、予定を上回る進捗度合いで共同研究を開始することができた。
成果の発表については初年度のため、過去の先行共同研究の報告等を行うに留まったが、研究の社会還元活動としては、上智大学が開催する研究週間（Sophia Open Research Weeks 2019）の企画の一つとして、公開シンポジウム「ディアスポラのムスリムたち：異郷に生きて交わること」を開催（11月16日）して、他の企画に比しても多くの聴衆を集めることに成功した。
さらに年末から年度末にかけて、共同調査の結果を受けて、追加の研究会、研究合宿、フランスから招聘者を招いてのCNRS-GSRLとの合同の国際ワークショップ、イスラエル、トルコ、インドでの個別調査等の実施準備を進めていたが、令和2年1月からの新型コロナウィルスの流行により、これらは延期ないし中止せざるをえず、国際ワークショップおよび一部個別調査については、繰り越しを行って翌年度に実施を期することとなった。
このため令和元年度の進捗状況は、最後の3ヶ月の停滞により（2）に該当すると判断した。
|
| Strategy for Future Research Activity |
研究組織については、若手研究者を中心に研究協力者のいっそうの積極的参加を募り、とくに過去の共同研究の経緯から、現在の研究分担者がイスラームを対象とする者に偏っている状況に対して、キリスト教の聖人崇敬、聖遺物信仰を研究する研究協力者をふやし、そのなかから研究分担者への追加も検討する。
新型コロナウィルスへの対応については、一方においては研究会、国際ワークショップ、講演会、シンポジウム等の実施などについて、対面での実施が可能になるまではオンラインで実施し、対面での実施が可能になった後も、対面とオンライン、それぞれの長所を活かした取り組みを展開する。現地調査についても、すでにラポールが成立している場合にはオンラインでの聞き取りが可能な場合があり、これにも積極的に取り組むが、対面での調査を完全に代替することは不可能であり、可能な限り対面実施を行うべく方策を練る。
オンラインで研究会等実施や対面調査が可能にならない状況が継続する場合には、研究資料の収集や研究成果の刊行に力点を置いて研究を推進することも考えられる。
このような方針に基づいて取り組み、CNRS-GSRLとの国際ワークショップについては翌令和2年末まで対面実施の可能性を模索したが、実施不可能と判断して令和3年2月5日に、オンラインにより実施した。イスラエルおよびトルコにおける現地調査についてはさらに1年を繰り越して令和3年度の実施を目指したが、これを果たせず、国内（長崎のキリスト教諸教会を対象）での調査やトルコ在住知識人を対象としたオンラインでのインタビューをもって代替して、令和3年度中に研究を完了した。
その他、書誌情報の収集、研究の最終成果物の準備、研究活動の広報などについては当初予定通りに推進することとした。
|
| Remarks |
和崎聖日がウズベキスタンの研究協力者2名と民族誌短編映画Guli Armug'onを作成し、国立民族学博物館の研究会で発表（10月18日）し、森本がJournal of Persianate Studies 12(2) (2020):175-287で小特集Kingship and Political Legitimacy in the Persianate Worldの編者を務めた。
|
Research Products
(50 results)
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
[Book] Shaping the Field of Translation in Japanese Turkish Contexts 22019
Author(s)
Miyashita Ryo and Esin Esen (eds.), Misawa Nobuo, Esin Esen, Miyashita Ryo, Ozlem Berk Albachten, Yamashita Shingo, Zulzemin Ozrenk Aydin, Nagashima Iku, Ibrahim Soner Ozdemir, Sinan Levent, Baris Kahraman, Derya Akkus Sakaue, Kondo Yukiko, and Okan Haluk Akbay (contributors)
Total Pages
240 (61～83)
Publisher
Peter Lang
ISBN
9783631781739
-
[Book] Spiritual and Religious Tourism: Motivations and Management2019
Author(s)
Ruth Dowson, Razaq Raj, and Jabar Yaqub (eds.) Ruth Dowson, Razaq Raj, Jabar Yaqub, Maximiliano E. Korstanje, Ozlem Guzel, Ayca Sariyildiz, Yasuda Shin, Jaffer Idris, Anne Liden, Jahanzeeb Qurashi, Jane Legget, Suzanne Histen, Luana Moreira Marques, Vicente de Paulo da Silva, et al. (contributors)
Total Pages
208 (51～58)
Publisher
CABI
ISBN
9781786394163
-
