2019 Fiscal Year Annual Research Report
外国人生徒の学びの場に関する研究ー特別定員枠校と定時制・通信制高校の全国調査
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19H00604
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Research Institution | Utsunomiya University |
Principal Investigator |
田巻 松雄 宇都宮大学, 国際学部, 教授 (40179883)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
スエヨシ アナ 宇都宮大学, 国際学部, 准教授 (10431694)
佐々木 一隆 宇都宮大学, 国際学部, 教授 (20162357)
中村 真 宇都宮大学, 国際学部, 教授 (50231478)
立花 有希 宇都宮大学, 国際学部, 講師 (60736198)
石川 朝子 帝京大学, 理工学部, 講師 (60759877)
三浦 美恵子 国際医療福祉大学, 保健医療学部, 講師 (90709015)
横溝 環 茨城大学, 人文社会科学部, 准教授 (20733752)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 外国人児童生徒 / 特別定員枠校 / 定時制通信制課程 / 夜間中学 / 多様な学びの場 |
Outline of Annual Research Achievements |
①本年度は、5年間の研究期間の初年度であり、問題意識、仮説、調査方法、分析枠組みについての共通理解を図るために基本月1回研究会を開催した。バーンスタイン、ブルデュー、フレイレなどの著作を読みながら、「外国人生徒の学びの場」に対して本研究グループが目指すべき研究の在り方について議論を重ねた。②当初、外国人生徒の学びの場として、特別定員枠校と定時制通信制課程の高校に焦点を当てていたが、文科省の指導のもとで公立夜間中学の設置が進められている現状に鑑み、公立・自主夜間中学も視野に入れて研究を進めていくこととした。③栃木県における外国人生徒の中学校卒業後の進路状況調査(10回目)を令和3月に実施し、令和2年5月現在、153人の卒業生の進路結果を整理中である。④多様な学生の受け入れに積極的な私立高校(東京)や市立高校(北海道)を訪問し、特色ある教育課程の事例検討を行った。夜間中学元教員、徳島県、茨城県常総市等の夜間中学関係者と様々な形での交流を図った。⑤外国人児童生徒としての転落を経験し、刑事法令違反と超過滞在によって強制送還された1人の外国人のライフヒストリーを追跡する研究を行い出版した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
○定時制・通信制課程を卒業した元外国人生徒への聞き取りを、多文化共生センター東京の協力を得ながら、東京で集中的に行うことを計画していたが、これが実現できなかった。この聞き取り調査の趣旨・目的にはセンターから理解と賛同を得られているが、主にセンターの都合で、初年度中に実施するまでには至らなかった。加えて、このコロナ情勢下で、今のところ見通しは立っていない。次年度計画への変更も検討中である。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度前半期、フィールドワークが困難な状況の中で、軌道修正も視野に入れながら、以下のような研究の推進を計画している。 ①高等教育経験者外国人学生の就学歴とキャリア形成に関する学際的研究(現在、宇都宮大学生15名を対象とする聞き取り調査を計画中)。②全国自主夜間中学実態調査、③特色ある定時制高校の事例研究(外国人生徒の学びのセーフティーネットワーク)、④多文化共生センター東京卒業生の追跡調査(雪ダルマ式の調査)、⑤多様な学びの場に関する国際比較・先行研究調査(今年はドイツか台湾)
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Research Products
(2 results)