2021 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19H00644
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
小澤 徹 早稲田大学, 理工学術院, 教授 (70204196)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 和永 早稲田大学, 理工学術院, 教授 (20188288)
町原 秀二 埼玉大学, 理工学研究科, 教授 (20346373)
BEZ NEAL 埼玉大学, 理工学研究科, 教授 (30729843)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 調和解析 / 漸近解析 |
Outline of Annual Research Achievements |
微分型シュレディンガー方程式をはじめとする微分型相互作用を持つ古典場模型の非線型偏微分方程式は、ピカール逐次近似の枠組において、必然的に微分の損失を伴うため、その回避を巡って方程式に応じた個別の方法論が提案されているが、未だに本質的な理解に至っていない。本研究の目的は、近年の微分型シュレディンガー方程式の初期値問題の時間大域的存在を保障する新しい閾値の変分解析的理解を足掛かりとして、微分型相互作用の大域的構造を(a)漸近解析、(b)調和解析、(c)変分解析の三つの方法論に基づいて明らかにする事である。今年度は、半線型構造の枠組みにおける微分型相互作用の研究を取りまとめた。具体的には、半線型分散方程式を対象とした研究においては、自己相似解・非線型ポテンシャルの研究の取りまとめを行い、分散構造の研究を行った。特に、自己相似性の下では振幅函数と位相函数との間に成立する微分方程式を見出し、そのかいを用いて自己相似解を構成することが出来た。また、トーラス上での微分型相互作用の構造について、フーリエ展開の視点から研究を進め、相互作用のゲージ条件の有無が時間大域解の存在非存在と密接な関係をもつことを明らかにした。 研究班ごとの実施状況は、(a)漸近解析の方法論による自己相似解の研究に加えて、分散構造の研究、(b)調和解析の方法論による非線型ポテンシャルの研究、ならびに特性法の函数空間論的定式化に加えて、分散構造の研究、(c)変分解析の方法論による輪郭分解の基礎理論の研究に加えて、ハミルトン構造の研究をそれぞれ進めた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
新型コロナウイルスの影響による規制は緩和されてきたため、国内外の研究者と直接対面しての研究討論が次第に再開されるようになってきた。おおむね順調に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
新型コロナウイルスの影響以前の研究推進方策を再開し、研究推進を図る。特に、国内外の研究者が参加する研究集会を利用して一層の活発な研究討論を図る計画である。
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Research Products
(28 results)