2022 Fiscal Year Annual Research Report
Dark matter Axion search using quantum-coherence amplification mechanism
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19H00686
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
笹尾 登 岡山大学, 異分野基礎科学研究所, 特任教授 (10115850)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮本 祐樹 岡山大学, 異分野基礎科学研究所, 研究准教授 (00559586)
平木 貴宏 岡山大学, 異分野基礎科学研究所, 特任助教 (40791223)
原 秀明 岡山大学, 異分野基礎科学研究所, 特別契約職員(助教) (70737311)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 暗黒物質 / アクシオン / 超放射 / 電気四重極子遷移 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度においてはセシウム原子あるいは結晶(Er3+:YLiF4/Y2SiO5)を用いた暗黒物質(アクシオン粒子やダークフォトンなど)探索実験を実行に移すことを目標とした。このため次のような実験および理論的考察をおこなった。 (1)セシウム原子を用いる暗黒物質の探索には原子準位8Pと6P間にコヒーレンスを作り出すことが要求される。コヒーレンスの大きさは探索実験の成否に直接関係し、別途測定する必要がある。このため禁止遷移(電気四重極遷移)である8Pと6P間の放射レートを実験的に測定し、これよりコヒーレンスの度合いを決定する。昨年度から8Pと6P間遷移のアインシュタインA係数を測定してきたが、本年度は必要とされていた追加実験を終えて論文にまとめた。現在は測定した禁止遷移を用いてコヒーレンス測定を実行している。 (2)結晶を用いる暗黒物質探索実験において、屈折率は位相整合条件に直接的に影響する重要なパラメータである。低温(4K)での結晶の屈折率は測定値が存在しないため、これを精密に測定する方法を開発しYLF結晶に適用した。用いた方法はFabry-Perot共振器による干渉を利用するものであり、高い精度の結果が得られている。常温での測定を終えて、低温での実験やEr励起状態のパラメータ測定に取り掛かかろうとしている。 (3)結晶の性質を利用した暗黒物質探索は過去に例がなく理論的にも十分に研究されていない。結晶自身の性質や結晶中での位相整合条件、コヒーレンス生成などを考察した理論研究を行い、これを論文にまとめている。 予備実験が終わり次第暗黒物質の探索を行う。これについては磁場を必要としないダークフォトンの探索から実行する。
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Research Progress Status |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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