2019 Fiscal Year Annual Research Report
純レプトン原子のレーザー分光による電弱統一理論精密検証と新物理探索
Project/Area Number |
19H00687
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
植竹 智 岡山大学, 異分野基礎科学研究所, 准教授 (80514778)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山崎 高幸 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 物質構造科学研究所, 助教 (40632360)
下村 浩一郎 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 物質構造科学研究所, 教授 (60242103)
吉村 太彦 岡山大学, 異分野基礎科学研究所, 教授 (70108447)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | ミューオニウム / 精密レーザー分光 / 周波数計測 / 標準理論精密検証 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は,レプトンのみからなる水素様純レプトン原子(ミューオニウム: Mu)の精密分光により,電弱統一理論の精密検証および新物理の探索へ向けた開発研究を行う.低エネルギー領域(O(1eV))の精密計測技術を駆使して電弱スケール(O(0.1~1TeV))の新物理を探索することを長期目標に据え,そのための第1ステップとして重要な,(1) Muの1S-2S間遷移周波数の精密二光子レーザー分光を3年間で遂行し,実験精度を先行研究より3桁向上させることが目標である.これにより,基礎物理定数であるミュー粒子質量の決定精度をCODATA2014推奨値より20倍向上させることを目指す.また,(2) 荷電束縛系のエネルギー準位に電弱効果が及ぼす影響を,摂動2次の項まで取り入れた高精度理論計算を行う. 平成31年度(令和元年度)は研究準備のため,実験に必要な装置の購入を進めた.また,限られたービームタイムを有効利用し精度の高い結果を出すためには,ミューオニウムのレーザー分光システム開発を加速器運転と独立に進められることが望ましい.このため,水素原子を用いた1S-2S二光子レーザー分光装置の開発に着手した.ミューオニウムは水素原子の同位体と見なすことができ,エネルギー準位などの構造はほぼ同じである.ミューオニウムの二光子レーザー分光に用いる検出器 (低速ミューオンビームライン) を使って水素原子の1S-2S二光子レーザー分光を行うことで,ミューオニウムのレーザー分光に必要な周辺機器や自動制御プログラムなどの開発を進める.水素原子の生成は,水素分子を2.45GHzマイクロ波共振器を用いた放電チューブに通すことで得る.すでに水素原子発生に成功し,既設の色素レーザーを用いた1S-2S二光子レーザー分光に成功した.
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Research Progress Status |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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