2021 Fiscal Year Annual Research Report
Age determination of the geomagnetic reversals for the last 4 million years ago, and evaluation for its effect on biota and climate
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19H00710
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Research Institution | Ibaraki University |
Principal Investigator |
岡田 誠 茨城大学, 理工学研究科(理学野), 教授 (00250978)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
亀尾 浩司 千葉大学, 大学院理学研究院, 教授 (00312968)
堀江 憲路 国立極地研究所, 研究教育系, 助教 (00571093)
菅沼 悠介 国立極地研究所, 研究教育系, 准教授 (70431898)
林 広樹 島根大学, 学術研究院環境システム科学系, 准教授 (80399360)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 地磁気逆転 / 複合年代層序 / 房総半島 / 前弧海盆堆積体 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、堆積速度が速く安定した古地磁気シグナルを持ち、微化石産出が良好な海成層を用いることで、過去400万年間に起こったほぼ全ての地磁気逆転記録を超高解像度で復元することを目的としている。 本研究のターゲットは、申請者らによる調査により地磁気逆転の連続記録が得られるとわかっている1)松山-ブルン境界、2)ハラミロ正磁極亜帯の上下境界、3)オルドバイ正磁極亜帯の上下境界、4)フェニ正磁極亜帯の上下境界、5)ガウス-松山境界、6)カエナ逆磁極亜帯の上下境界、7)マンモス逆磁極亜帯の上下境界、8)ギルバート-ガウス境界である。上記のうち、1)の松山-ブルン境界はOkada et al. (2017); Haneda et al. (2020)により、3)4)に関わるオルドバイ上限境界は Kusu et al. (2016)により、オルドバイ下限境界およびフェニ上下境界についてはKonishi et al. (2020)により詳細が明らかになっている。今年度はさらに、7)に関わるマンモス下限境界について Haneda and Okada (2022)により詳細な逆転記録が得られた段階である。現在、1)の松山-ブルン境界に付随すると言われている前兆現象と、5)のガウス-松山境界に対する研究を進めている所である。1)については、千葉セクションの下位層準にあたる地層のサンプリングを進め、一部の試料について測定を行った。5)については今年度、千葉県南房総市千倉町の林道沿いで長さ51mのコア (GM-1)を掘削し、高知コアセンターにて半裁、非破壊計測および画像イメージ撮影を行い、パイロット試料の岩石磁気・古地磁気測定を行った。これらの成果は日本地球惑星科学連合2022年度大会で発表予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2020年度実施予定であったボーリングコア掘削が、新型コロナ感染症拡大防止対策のため1年延期し、2021年度実施となったため、「(3)やや遅れている」と判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
1年延期したボーリングコア掘削は無事終了し、現在各種測定を実施している所である。最終年度である2022年度では、本研究計画実行上必要不可欠な、地磁気逆転記録の復元を行い、酸素同位体測定を基にした年代モデルを確定する予定である。また本研究計画で目的としている、地磁気逆転時の環境への影響評価を行う上で必要な、花粉化石分析および各種海洋微化石の分析についても同時に進め、年度内に予察的な結果について得ることを目標とする。
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