2021 Fiscal Year Annual Research Report
高精度ウォルターミラー作製による超短パルスX線イメージング法の開発
Project/Area Number |
19H00736
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
三村 秀和 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 准教授 (30362651)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中川 桂一 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 講師 (00737926)
本山 央人 東京大学, 大学院理学系研究科(理学部), 助教 (00822636)
|
Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
|
Keywords | 軟X線 / X線ミラー / X線集光 |
Outline of Annual Research Achievements |
軟X線を結像可能なウォルターミラーは回転体型のミラーの一つであり、φ10mmの筒型非球面形状の内面をX線が反射するため高精度化が難しい。本研究では、ウォルターミラーの高精度化による超短パルスX線イメージング法の開発が目的である。 ミラーは、1マンドレル作製、2形状転写、3形状計測、4形状修正の4段階のプロセスである。本研究では、特に電鋳の形状転写精度の向上と形状修正プロセスの構築が重要となっている。電鋳による形状転写精度の向上では、転写精度に影響している要因が電析金属の組織構造であることを明らかにし、組織構造観察に基づき電析条件の最適化を進め、安定して100nm (P-V)レベルの形状転写を可能にした。 形状修正プロセスにおいては、ウレタンなどの有機砥粒を用いたOAM加工法を採用し、小型の円筒型ミラー内面を対象とした加工装置を完成させた。ミラー内面の加工を実施し、正確に加工が実際されたかを確認した。SPring-8においてX線タイコグラフィで計測を行い10nmレベルで一致しており、精密に加工が行われていることを確認した。 超短パルスX線イメージング法は、X線自由電子レーザSACLAの軟X線ビームラインで開発を進めた。2021年度は作製されたウォルターミラーを導入し、可視光とX線の両方での細胞の観察に成功している。さらに、可視光とX線の両方を用いた同時イメージング法の開発にも成功した。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
すでにミラーの形状修正加工システムとX線自由電子レーザ施設SACLAにおいてX線イメージング法を完成させているため。
|
Strategy for Future Research Activity |
研究は順調に進捗している。これまで構築したミラー製造プロセスにより、より高精度化されたウォルターミラーを導入し、より高い空間分解能を持つ軟X線イメージングシステムを完成させる。また、本研究成果を活用し、細胞など様々なサンプルのX線計測を試みる。
|
-
-
-
-
[Presentation] Development of precise electroformed Wolter mirror for X-ray astronomy2021
Author(s)
G. Yamaguchi, T. Kume, Y. Takeo, Y. Matsuzawa, K. Hiraguri, Y. Imamura, H. Miyashita, K. Tamura, Y. Takehara, A. Takigawa, T. Kanoh, K. Tachibana, I. Mitsuishi, H. Hashizume, H. Mimura
Organizer
SPIE Optical Engineering + Applications
Int'l Joint Research
-