2019 Fiscal Year Annual Research Report
量子超越性を導く超伝導スピントロニクス量子計算回路の創出
Project/Area Number |
19H00764
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
山下 太郎 名古屋大学, 工学研究科, 准教授 (60567254)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 雅光 名古屋大学, 工学研究科, 助教 (10377864)
猪股 邦宏 国立研究開発法人産業技術総合研究所, エレクトロニクス・製造領域, 主任研究員 (50525772)
宮嶋 茂之 国立研究開発法人情報通信研究機構, 未来ICT研究所フロンティア創造総合研究室, 研究員 (50708055)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 量子ビット / ジョセフソン接合 / 強磁性体 / 超伝導古典回路 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度はまず、本研究のコア技術となる強磁性ジョセフソン接合(π接合)を導入した量子ビットの研究開発を進めた。窒化物ベースのπ接合を位相シフタとして組み込んだ共振器結合型の量子ビットの設計及び素子作製まで完了し、現在原理実証及びコヒーレンス時間等の特性評価を進めている。現在のπ接合では磁性層にCuNiを用いているが、より均一性に優れたPdNiを磁性層材料として用いたπ接合の開発も並行して進めた。また、量子回路を低温下で制御するための単一磁束量子回路または半磁束量子回路といった超伝導古典回路に関して、要求される消費電力やそのために必要な物理パラメータを抽出した上で、制御用回路の具体的な回路構成に関して検討を行いシミュレーションベースで回路設計を進めた。今後は特に、量子制御に要求される小さなタイミングジッタ等の仕様を満たしつつ低消費電力性を実現可能な構成を探索していく。さらに、モノリシック化を見据えた量子回路作製プロセスや材料選択に関しても議論を進め、窒化ニオブベースのジョセフソン接合を用いた回路における臨界電流密度やインダクタンス等の回路パラメータ抽出を進めた。今後は得られた回路パラメータをシミュレーションにフィードバックし、実際の回路作製を行う予定である。また、モノリシック化に適した量子・古典ハイブリッド回路の素子構造の検討を開始したほか、将来的により効率的な量子回路及び半磁束量子回路の評価を可能とするため、低雑音アンプやサーキュレータ等の低温コンポーネントを購入し特性評価系の構築を進めた。
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Research Progress Status |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(2 results)