Research Project
Grant-in-Aid for Scientific Research (A)
伝統木造住宅の、地震に対するレジリエンス向上のために、構造的特徴と地震環境の地域性を反映した、誰でも容易に間違いなく選択可能な『地震対策レシピ』を構築する研究である。住宅の固有振動数から耐震性能を評価する関係式を高精度化した上で、居住者自らがスマートフォン内蔵のセンサーで住宅の振動計測を行う方法を提案する。全国の伝統木造住宅架構を類型化・データベース化し、地域の地震環境に立った対策も提示する。地震災害対策において、誰でも間違いなく容易に選択可能なレシピ作りは、現在最も必要とされる地震災害対策に直結する研究であり、社会的必要度が高い研究である。震災を受けた木造住宅の減災、早期の復旧へ向けたマニュアルの策定は、地震が頻発する昨今、木造住宅が多い日本の実情を考えるなら、社会実装が大いに期待される。木造住宅の類型化・データベース化による診断技術の向上も期待される。
