2019 Fiscal Year Annual Research Report
Development of perfect joint (jointless joint) technology and proposal of new structural materials
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19H00826
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
藤井 英俊 大阪大学, 接合科学研究所, 教授 (00247230)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
柳楽 知也 大阪大学, 接合科学研究所, 准教授 (00379124)
青木 祥宏 (アオキヤスヒロ) 大阪大学, 接合科学研究所, 特任講師 (70775642)
森貞 好昭 大阪大学, 接合科学研究所, 特任准教授 (00416356)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 接合 / 表面・界面物性 / 材料加工・処理 / 金属生産工学 / 固相接合 / 継手効率100% / 短時間プロセス |
Outline of Annual Research Achievements |
炭素量の異なる炭素鋼、ならびにTi合金に対して、線形摩擦接合を実施した。炭素鋼に対しては、接合性に及ぼす炭素量の依存性を明確にした。試料の寄り代速度を用いて界面近傍の金属の流動速度(ν)・ひずみ速度(Δε)を推定し、印加圧力によって接合温度を任意に決定できる手法を確立した。マルチ波長カメラを用いた温度の経時変化(T,ΔT)を測定することにより、接合中の強加工、再結晶挙動ならびにバリの排出挙動について考察した。接合後の継手の微細組織を、界面からの距離に応じて、SEM、TEM、EBSDなどを用いて解析し、接合界面構造を解析することで、微細組織形成メカニズムを考察した。 本年度の成果によって、被接合材の強度の温度依存性が既知であれば、接合したい温度における材料強度と同程度の印加圧力を加えることにより、任意の望む接合温度で接合が可能となった。すなわち、ある鋼材強度が700℃で250MPaの場合、250MPaの圧力を付与しながら接合すると、700℃以上の温度になった部分がバリとして外部へ放出され、継手の接合温度は700℃となり、それを超えることはない。接合体の界面からわずかに離れると、その部分はほぼ常温である。得られた構造物において、接合部の強度が母材と同等あることによって、接合部が構造物の特異点とならないという構造設計上で大きなメリットを生じさせることが可能となった。これは、製造現場での時間とコストの大幅な削減に繋がると考える。 接合部の組織が母材の組織と同じあるいは同等であり、金属学的に「界面」の存在の無い継手を得ることのできる「完全接合技術」を確立し、「完全接合体」を得ることができた。加えて、本プロセスは、数秒間で達成できる可能性である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
当初予定していた、炭素量だけでなく、Ti合金にもこの手法を展開し、その有用性を示したから。Ti-6Al-4V合金をβトランザス以下で接合することにより、等軸のα組織を得ることに成功した。
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Strategy for Future Research Activity |
これまでの予定を上回っているので、継続して研究を推し進める。
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