2020 Fiscal Year Annual Research Report
Development of perfect joint (jointless joint) technology and proposal of new structural materials
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19H00826
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
藤井 英俊 大阪大学, 接合科学研究所, 教授 (00247230)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森貞 好昭 大阪大学, 接合科学研究所, 特任准教授 (00416356)
青木 祥宏 (アオキヤスヒロ) 大阪大学, 接合科学研究所, 特任講師 (70775642)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 接合 / ものづくり / 無変態 / 高強度 / 硬度 / 軟化 / 100%継手効率 |
Outline of Annual Research Achievements |
接合部の組織が母材の組織と同じあるいは同等であり、金属学的に「界面」の存在の無い継手を得ることのできる接合技術を「完全接合技術」とし、その継手を「完全接合体」と定義した。「完全接合技術」は、原理的には含有炭素量に依存することなく、炭素鋼を接合可能な方法である。 2020年度は、接合の観点から最も困難な材料の一つに高張力鋼板などのマルテンサイトを主体とした素材を対象とした。これらの材料は、接合中に昇温されると焼き戻しによって炭化物が析出し、熱影響部(HAZ)において強度が低下する。そこで、接合温度200℃以下での接合を実施し、HAZ軟化の無い継手を得ることを目的として接合実験を行った。被接合材となる鋼材を850℃×30min保持し、WQすることで焼き入れした材料を、350℃、400℃, 450℃×60min+ACで焼戻しすることによって硬度を調整した材料を用いた。母材の硬度の変化におり、HAZ軟化領域の幅を制御できることを明らかにした。 温度と時間をパラメータとして解析を行い、完全接合技術の高張力鋼板への適用を可能性について調査した。接合温度の最適化を行い、主に界面強度、HAZ軟化の抑制の観点から、完全接合技術のメカニズムに迫るとともに、その適用可能範囲の拡大を試みた。さらに、円柱状の材料を接合するのに有利な、回転駆動を用いる摩擦圧接の技術と組み合わせて、低温で接合可能な低温摩擦圧接完全接合技術の確立にも成功した。これにより、鋼同士の接合だけでなく、異種材料の接合も可能になった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
線形摩擦接合の技術を発展させて、円柱状の部材を接合可能な低温摩擦圧接技術を確立した。
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Strategy for Future Research Activity |
これまでの予定を上回っているので、継続して研究を推し進める。
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