2019 Fiscal Year Annual Research Report
3μm光によるサブkeV領域のアト秒パルスの発生とその応用
Project/Area Number |
19H00876
|
Research Institution | Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
緑川 克美 国立研究開発法人理化学研究所, 光量子工学研究センター, センター長 (40166070)
|
Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2020-03-31
|
Keywords | 量子エレクトロニクス / レーザー工学 / アト秒科学 / 超高速光科学 / 非線形光学 |
Outline of Annual Research Achievements |
物質中の電子の動きを捉えることができるアト秒パルスレーザーは、物理学、化学、生物・医科学等の基礎科学分野のみならず、超高速電子デバイス等ならびに高性能触媒や人工光合成等の化学・材料等の産業分野においても必須のツールとなるとものと期待されている。しかし、2001年にアト秒パルスおよびパルス列の発生が観測されて以来、その発生・計測法ならびに利用は、急速に発展してきたが、未だに利用できる波長域は、光子エネルギーにして100eV以下の極端紫外(XUV)領域に制限されており、今、その波長域の拡大が切望されている。本課題では、独自に開発した高エネルギー中赤外レーザー光源とルーズフォーカス法を用いることにより、その波長域をサブkeV領域にまで拡張しアト秒科学の新たな展開を図る。 H31年度は、フェムトTi:Sレーザーを励起光とした通常のOPAで発生した2.5μm帯のアイドラー光を複数枚の固体基板中(YAG)に導き、その自己位相変調を利用してスペクトルを1.8~4.0μmにまで拡張し、DC-OPAのシード光とするための実験を行う。さらに、第1増幅器の前に設置したAOPDFによりこのシード光のチャープとパルス幅を調整することにより、増幅中の狭帯域化を大幅に改善する。これによって励起光とシード光のスペクトル帯域が時間的にもマッチングするため、変換効率も改善され圧縮前で40mJ程度のパルスエネルギーが期待できる。
|
Research Progress Status |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
|