2021 Fiscal Year Annual Research Report
Innovation of long-term stabilization of radioactive nuclides using geomimetics
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19H00883
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
笹木 圭子 九州大学, 工学研究院, 教授 (30311525)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
出光 一哉 九州大学, 工学研究院, 教授 (10221079)
三木 一 九州大学, 工学研究院, 准教授 (10706386)
赤松 寛文 九州大学, 工学研究院, 准教授 (10776537)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | ジオミメティクス / 層状複水酸化物 / 陰イオン性核種 / アミノ酸 / 固化安定化 |
Outline of Annual Research Achievements |
陰イオン核種のジオポリマー固化について、とくに不動化されにくいセレン(Se)化学種であるセレン酸および亜セレン酸について検討した。Seオキシアニオンの浸出率は、ジオポリマー中のSi/Alモル比の増加とともに増加した。セレン化学種を固定したジオポリマーのEXAFSスペクトル解析により、亜セレン酸、セレン酸イオンのいずれもが、化学結合ではなく、静電相互作用によってジオポリマー中にとどまっていることが確認された。したがって、ジオポリマー構造のAl四面体は、これらのオキシアニオンの安定性を大きく左右し、Alの割合が高いほどこれらのオキシアニオンは安定化されやすいといえる。これらのセレン化学種の添加は、ジオポリマーの物理的緻密性を低下させ、より浸出しやすいものへと変化させた。ただし、浸出結果は、Si/Al比が異なるジオポリマーの比表面積と細孔容積の変動傾向に単純には従っていなかった。物理的表面積の大きさよりもむしろ、静電的吸着サイトの数が安定性に重要な影響を与えている。 Al四面体の数と分布、およびジオポリマーのコンパクトさは、これらのオキシアニオンの固定化に複合的な影響を与える。また、ジオポリマーサンプルの機械的圧縮強度は常に20 MPaを超えており、有害廃棄物の安定処分の要件を満たすものであった。 また、前年度の陰イオンを取り込んだ層状複水酸化物に対する種々のアミノ酸の影響について、実験とDFT計算を融合した研究結果を3報の論文としてまとめ公表した。セメント系に生じるセレン酸を取り込んだハドロカルマイトに対して比較的イオン交換量が大きなAsp, Cys, Glyについて、イオン交換後の構造を構造緩和計算により予測し、得られた格子定数は実験で観測したものと比較的良い一致を示した。安定化構造からアミノ酸のカルボキシル基とCa原子の親和性がセレン酸を不安定にする主因と推定される。
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Research Progress Status |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(12 results)