Research Project
Grant-in-Aid for Scientific Research (A)
極低温・超高真空走査型トンネル顕微鏡のトンネル接合部位に極短パルス光を照射し、金属探針内の局在プラズモン共鳴により生じた増強電場を利用して探針直下の単一分子に対する分光を試みる研究である。そして、分子の電子状態や構造の変化を実時間で追跡できる高い時間分解能と分子の形状や周辺環境を可視化できる原子レベルの高い空間分解能を併せもつ新たな分光方法論を創出することを目指す研究である。超高速光計測で実績のある研究者が、STMに展開することで、高い空間分解能と時間分解能を実現する新しい計測法を開発する興味深い提案である。時空間分解能の高い単一分子の分光実験は最先端研究課題であり、また重要な研究である。測定装置はほぼ完成しており、試料準備もできているので、着実な進展が期待できる。