2021 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19H00897
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Research Institution | Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
侯 召民 国立研究開発法人理化学研究所, 開拓研究本部, 主任研究員 (10261158)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 希土類アルキル錯体 / スカンジウム / C-H結合活性化 / 高分子化学 / 有機金属化学 / 触媒化学 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、優れた物性や新機能を持つ高分子材料の合成や高効率な物質変換反応を目指して、希土類や遷移金属錯体の特異な性質を利用した高活性、高選択的な錯体触媒の開発を行っている。本年度は、スカンジウム触媒を用いて立体的にかさ高い置換基をもつアルジミン化合物と末端アルケン類を反応させることにより、β-C-H結合の活性化による分子間C=C付加に続いて分子内C=N挿入が進行し、アミノ基とアルキル基をもつ二置換環状化合物の効率的な合成手法を開発した。基質がアルジミンとスチレン誘導体の場合は、スチレンユニットの2,1-挿入反応が選択的に進行し、5位がアリール化されたトランス-1-アミノシクロペンタン誘導体が得られた。また、基質がアルジミンと脂肪族アルケンの場合は、アルケンC=C結合の1,2-挿入反応が選択的に進行し、4位がアルキル化されたトランス-1-アミノシクロペンタン誘導体が得られた。さらに、キラルなスカンジウム触媒を用いて2-アリール置換キノリン化合物とアルキン類を反応させることにより、オルト-C-H結合の活性化による分子間C≡C三重結合への付加に続いて分子内C=N結合への脱芳香族的求核付加が進行し、光学活性なスピロ型多環式化合物の合成を初めて達成した。一方、剛直なPNP-ピンサー型配位子を持つチタンヒドリド化合物を用いることで、温和な条件で窒素分子と二酸化炭素のN≡N結合およびC=O結合を切断するだけでなく、新たにN=C結合を形成させ、イソシアネート(-N=C=O)の合成に成功した。これまでに有機金属錯体を用いて、強力な還元剤のもと、窒素分子のN≡N結合を部分的に還元し、二酸化炭素を導入した例が報告されているが、今回独自に開発したチタンヒドリド錯体を用いることにより、窒素分子のN≡N結合および二酸化炭素のC=O結合を完全に切断し、かつ新たに窒素-炭素結合形成を初めて達成した。
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Research Progress Status |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(21 results)