2019 Fiscal Year Annual Research Report
Artifical Intelligence Assistance for Plant Breeding
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19H00938
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Research Institution | Iwate University |
Principal Investigator |
下野 裕之 岩手大学, 農学部, 教授 (70451490)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岩田 洋佳 東京大学, 大学院農学生命科学研究科(農学部), 准教授 (00355489)
金 天海 岩手大学, 理工学部, 准教授 (30424815)
阿部 陽 公益財団法人岩手生物工学研究センター, ゲノム育種研究部, 主席研究員 (80503606)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 育種 / 人工知能 / 作物モデル |
Outline of Annual Research Achievements |
「人工知能」の育種への利用により品種育成を補助するシステムの構築,いわば農学と情報科学の融合研究に挑戦する. 初年度は,(1)「表現型」の標準化においては,品種・系統単位でのビッグデータを整理し,統一コードを作成し別名称のある品種も統一した.それぞれの品種・系統について形質間の相関を算出するアプリケーションを作成した. (2)「遺伝子型」の標準化においては,イネ品種系統来歴データベースから過去に交配に多く利用された200品種程度を選定し、その内147品種について全ゲノムシーケンスを行い、全品種の平均でGenome coverage=94.8%(Depth>0, Average depth=10.1)のシーケンスリードを得た。残りの50品種はシーケンスリードを公開データベースから取得した。 (3)「人工知能」での学習においては,シグモイド関数を活性化関数とするニューラルネットワークモデルによりオートエンコーダを構成し,ゲノム情報の圧縮を試みた.一例として用いたマジックポピュレーション稲ゲノム情報については,本手法を用いることにより情報欠落を抑えた圧縮が可能であることが分かった.従来のニューラルネットワークモデルでは,遺伝子情報の処理に膨大な時間がかかり,大型の計算機が必要であったが,本手法では,比較的小規模な計算機で圧縮処理が可能なことに加え,遺伝子情報を圧縮することで後段の解析処理を高速化することが期待できる. (4)品種・系統の親子関係の情報をもとに、血縁関係をネットワークとして記述するためのRプログラムを作成した。また、同ネットワークをもとに、品種・系統間の遺伝的関係(距離)を定量化し、それをもとに、全ゲノム配列をリシークエンス解析で得る代表系統を選抜した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
人工知能にて解析を行うための基礎を想定通り,整備が完了した.
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Strategy for Future Research Activity |
コロナ禍であり,プロジェクトを推進するための情報収集が移動制限により限られている中,ウェブ会議等を用いて効率的に進める.
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