2020 Fiscal Year Annual Research Report
Artifical Intelligence Assistance for Plant Breeding
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19H00938
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Research Institution | Iwate University |
Principal Investigator |
下野 裕之 岩手大学, 農学部, 教授 (70451490)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岩田 洋佳 東京大学, 大学院農学生命科学研究科(農学部), 准教授 (00355489)
阿部 陽 公益財団法人岩手生物工学研究センター, ゲノム育種研究部, 主席研究員 (80503606)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 人工知能 |
Outline of Annual Research Achievements |
地球規模が進行している気候変動に適応するには育種法の改良が喫緊の課題である.これまでに蓄積されたイネの野外ビッグデータを用いて,「人工知能」の育種への利用により品種育成を補助するシステムの構築を目的とした. (1)「表現型」の標準化においては,品種・系統単位でのビッグデータを整理し,気象情報を組み込み,それぞれの品種・系統について同じ環境で生育させた場合の成長モデルで計算する潜在収量を計算できるアプリケーションを作成した. (2)「遺伝子型」の標準化においては,今年度はデータベースに多くの形質データがある200品種程度を選定し、内種子が入手できた156品種について全ゲノムシーケンスを行った。前年度と合わせて計365品種のシーケンスリードを取得し、約193万箇所のSNP遺伝子型データを構築した。 (3)「人工知能」での学習においては、血縁関係情報をもとに表現型の形質情報を予測する人工知能モデルの開発を行った。本モデルの学習には計算速度の早いSingle Epoch Learningを用いた。また、モデルのネットワーク構造の調整と評価にはNested Cross Validationを用いた。これらにより、予測する形質情報毎に適切なネットワーク構造を自動的に最適化することができるようになった。 (4)出穂予測モデルに基づく各環境における50品種の出穂予測日をもとに環境間の類似性を計算し、それをもとに農業形質の表現型を予測するモデルを構築した。ゲノムの類似性、環境の類似性の両方を用いた予測モデルは、どちらか一方を用いた予測モデル、あるいは、従来法により環境間の類似性を計算したモデルに比べて、予測精度が高いことがわかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
計画通りに進展した.
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Strategy for Future Research Activity |
残り1年,計画通り進める.
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