Research Project
Grant-in-Aid for Scientific Research (A)
寄生植物であるネナシカズラは、宿主植物から水や栄養分を吸収するために、吸器という特殊な器官を形成し、自らの細胞と宿主植物の維管束を接続させる。本課題では、この寄生植物の寄生生活にとってキーとなる宿主への接続過程を、分子レベルで解明しようとする課題である。特に、比較ゲノム解析と研究代表者らが開発したインビトロ吸器培養系を組み合わせたアプローチを中心として、詳細な宿主接続の機構解明を目指す。寄生植物による農作物被害は、特にアフリカ等において深刻なレベルになっており、防除法の確立は喫緊の世界的課題である。研究代表者らはインビトロ吸器培養系という、シンプルな条件下で寄生植物の吸器形成を解析できる手法を有しており、これを利用した研究はユニークである。また、寄生植物の感染のキーとなる宿主接続の分子機構解明が期待できる。