2022 Fiscal Year Annual Research Report
Human health promotion by inter-species symbiosis-Mental and physical health development of children by human-dog coexistent of microbiota
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19H00972
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Research Institution | Azabu University |
Principal Investigator |
菊水 健史 麻布大学, 獣医学部, 教授 (90302596)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西田 淳志 公益財団法人東京都医学総合研究所, 精神行動医学研究分野, プロジェクトリーダー (20510598)
安藤 俊太郎 東京大学, 医学部附属病院, 准教授 (20616784)
野元 謙作 獨協医科大学, 医学部, 講師 (30786976)
茂木 一孝 麻布大学, 獣医学部, 教授 (50347308)
宮内 栄治 群馬大学, 生体調節研究所, 准教授 (60634706)
永澤 美保 麻布大学, 獣医学部, 准教授 (70533082)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | コホート研究 / 腸内細菌叢 / ノトバイオートマウス / 社会性 |
Outline of Annual Research Achievements |
イヌの飼育経験がヒトの心身への健康に与える影響については肯定的な報告が多いが、そのメカニズムが待たれている。東京ティーンコホート研究では、イヌ飼育経験が思春期児童の社会性の向上や問題行動の低下などがもたらされることを明らかにし、さらにそのような心理スコアの変化と相関する唾液中の細菌叢の存在を見出した。細菌叢は、近年その効果が中枢発達や心理状態にも影響を及ぼすことが明らかになってきている。このことからイヌ飼育によるヒトの心身に影響を及ぼすメカニズムとして細菌叢構成変化に着目し、マウスを用いた実証研究を実施した。 【方法】無菌マウスにイヌ飼育経験のある子供のだ液由来菌液とイヌ飼育経験のない子供のだ液由来菌液を投与し、ノトバイオートマウスを作成した。また行動実験(銀玉覆い隠し試験, アルミ呈示試験,棒呈示テスト, 尾懸垂試験, 社会性行動試験,閉じ込め試験)を4,5,6週齢時に実施し不安、うつ、攻撃性、社会性、助け合いの行動を評価した。 【結果】アルミ呈示試験にてイヌ飼育経験あり群は全週齢においても逃避行動が多く、匂いかぎ行動が少なかった。社会性行動試験ではイヌ飼育経験あり群は4,5週齢で陰部匂いかぎ行動が多かったが、6週齢ではいずれの行動にも差はなかった。閉じ込め試験では5,6週齢で反応時間が長かった。銀玉覆い隠し試験、銀玉覆い隠し試験、棒呈示テストでは2群に差はなかった。 【考察】イヌの飼育経験の有無によって子供の唾液中細菌叢が変化し、その細菌叢はマウス宿主において、攻撃性行動や社会性行動を変化させた。これらのことから、イヌの飼育による心身の変化の一部に細菌叢が関わる可能性が示された。
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Research Progress Status |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(9 results)