2021 Fiscal Year Annual Research Report
Collective cell migration by activation wave of growth factor signal transduction cascade
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19H00993
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
松田 道行 京都大学, 生命科学研究科, 教授 (10199812)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 康史 金沢大学, ナノ生命科学研究所, 特任教授 (90624841)
廣田 圭昭 京都大学, 医学研究科, 助教 (20852263)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 細胞集団運動 / 上皮細胞増殖因子 / ERK / マップキナーゼ |
Outline of Annual Research Achievements |
細胞集団運動は細胞間接着を保ったまま細胞が移動する現象で、その理解は組織発生、創傷治癒、癌細胞浸潤などを理解するうえで極めて重要である。細胞集団運動時には上皮細胞増殖因子受容体(EGFR)を介したERKマップキナーゼの活性化が先導する細胞から後方のの細胞へと連鎖反応的に誘導されるERK活性波伝播現象を発見している。2019年度の成果である目標1の研究テーマはすでに論文として発表した。目標3の細胞集団運動を制御するEGFRリガンドは何かについては研究を進めた。MDCK細胞で発現しているEGFRリガンドであるEGF, HBEGF, TGFα, EREGのノックアウト細胞株を樹立した。また、2つ、3つおよび4種類すべてをノックアウトした細胞株も樹立した。その結果、4つすべてをノックアウトして初めて、ERK活性波伝播現象が減弱することを明らかにすることができた。本研究内容を本年度に論文として発表した。目標2については、COVID-19の影響もあり中断している。目標4については観察をすすめるための全7種類EGFRリガンドプローブ、およびコントロールプローブ2種類の作成を行い、その細胞内局在を共焦点レーザ顕微鏡で明らかにした。さらに、プロテアーゼで切断されたこれらのEGFRリガンドがEGFRに結合して活性化させることを明らかにした。また、薬剤誘導性にこれらのEGFRリガンドが切断できる系を作成し終えた。発現量がほぼ同等の細胞のクローニングを終えたので、2022年度にはこれらのEGFRリガンドプローブを用いて、EGFRリガンドの伝搬様式を明らかにする予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
概要に記載の通り目標2以外は順調に推移している。目標2に関しては共同研究先との往来がCOVID-19のためにできておらず、停滞してる。
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Strategy for Future Research Activity |
目標4の研究内容を2022年に論文化する予定である。
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Research Products
(8 results)