2020 Fiscal Year Annual Research Report
横断的オミクス解析と全ゲノムシークエンスを駆使した疾患病態と組織特異性の解明
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19H01021
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
岡田 随象 大阪大学, 医学系研究科, 教授 (70727411)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
細道 一善 金沢大学, 医学系, 准教授 (50420948)
白石 友一 国立研究開発法人国立がん研究センター, 研究所, ユニット長 (70516880)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 遺伝統計学 / 全ゲノムシークエンス |
Outline of Annual Research Achievements |
引き続き、主研究施設である大阪大学大学院医学系研究科において全ゲノムシークエンス(whole-genome sequencing; WGS)のデータ解析パイプラインの構築を進めた。FASTQファイルからのリード情報へのマッピングとjoint callingによる遺伝子変異同定パイプラインを、GATK Best Practiceの使用を中心にヒトゲノム解析用計算機サーバー内に構築し、迅速な全ゲノムシークエンス解析の実施が可能となった。SNPマイクロアレイ技術を用いたジェノタイプ結果との一致率を計算し、データの正確性を定量的に評価した。引き続き、疾患罹患者および健常人を対象に中程度の深度における全ゲノムシークエンスを実施した。さらに、全ゲノムシークエンス解析結果に対する横断的オミクス解析手法のパイプライン構築を進めた。国際コンソーシアムデータベースを中心に細胞組織特異的に遺伝子変異が遺伝子発現量の個人差に影響を与えるexpression quantitative trait locus効果(eQTL効果)について検討した。疾患感受性遺伝子変異が有する細胞組織特異的eQTL効果について検討を行い、疾患病態に関連した細胞組織における遺伝子発現制御機構と遺伝的背景との関わりを明らかとした。質量分析器を活用したメタボローム情報、ショットガンシークエンス情報を活用した微生物叢メタゲノム情報といったオミクス情報の取得を進めると共に、全ゲノムシークエンス解析との統合パイプラインの構築を進めた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
全ゲノムシークエンス解析のパイプラインが構築でき、速やかなデータ解析が可能となったため。
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Strategy for Future Research Activity |
引き続き、全ゲノムシークエンス(whole-genome sequencing; WGS)のデータ解析パイプラインの構築と、疾患罹患者および健常人を対象に全ゲノムシークエンスを実施する。細胞組織特異的遺伝子発現情報に加え、メタボローム情報・メタゲノム情報などの多彩なオミクス情報の収集を進め、並行して、全ゲノムシークエンス情報に対する横断的オミクス解析手法のパイプライン構築を進める。
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Research Products
(6 results)