2021 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19H01030
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Research Institution | Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
大野 博司 国立研究開発法人理化学研究所, 生命医科学研究センター, チームリーダー (50233226)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中西 裕美子 国立研究開発法人理化学研究所, 生命医科学研究センター, 研究員 (10614274)
宮内 栄治 国立研究開発法人理化学研究所, 統合生命医科学研究センター, 研究員(移行) (60634706)
下川 周子 国立感染症研究所, 寄生動物部, 主任研究官 (60708569)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 自己免疫疾患 / 多発性硬化症 / 実験的自己免疫性脳脊髄炎(EAE) / 1型糖尿病 / STZ誘導1型糖尿病 |
Outline of Annual Research Achievements |
(1)多発性硬化症 低繊維(FF)食群で減少した短鎖脂肪酸の多発性硬化症モデルである実験的自己免疫性脳脊髄炎(EAE)感受性への影響を検討するために、酪酸セルロース、プロピオン酸セルロース、酢酸セルロースをSPFマウスに摂取させ、EAEを発症誘導した。いずれの短鎖脂肪酸付加セルロース摂取においてもEAEの症状緩和は認められなかったことから、FF食によるEAE感受性増加に腸管内短鎖脂肪酸の変動は大きく寄与しないと結論付けた。 そこでFF食によるEAE増悪に関与する他の因子を探索するため、繊維含有(FR)食群・FF食群マウスから血清および小腸・大腸内容物を回収し、差のある代謝産物をLC-MS/MSで網羅的に解析した。その結果、血清で46、小腸内容物で87、大腸内容物で90の代謝産物において群間での有意な差が認められ、2-ヒドロキシイソ酪酸(2-HIBA)をはじめとするいくつかの代謝産物については、血清および腸管内容物のいずれのサンプルにおいてもFF食群で有意な増加が認められた。そこでSPFマウスに2-HIBAを飲水投与した後にEAEを発症誘導しEAE感受性への影響を検討した結果、2-HIBA投与群のマウスはより重篤なEAEを発症することが明らかになった。 (2)1型糖尿病(T1D) これまでの結果から、T1Dの病態改善に寄与することが示唆される腸内細菌を多く含むヒト糞便検体136および多く含まない138を無菌マウスに投与した後、STZ誘導性T1Dで検証した結果、136群は138群に比べ血糖値の上昇が抑制され、糖尿病発症率もは有意に低下した。そこで、小腸および大腸粘膜固有層の免疫担当細胞プロファイルを解析した結果、小腸では差はみられなかったが、大腸の制御性T細胞やRORγt陽性T細胞、さらにIFN-γ産生CD4およびCD8T細胞がK136群で有意に増加していた。
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Research Progress Status |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(4 results)