2022 Fiscal Year Annual Research Report
Epidemiological study for control of respiratory syncytial virus from a global perspective
Project/Area Number |
19H01072
|
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
押谷 仁 東北大学, 医学系研究科, 教授 (80419994)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡本 道子 東北大学, 医学系研究科, 助教 (10593981)
斉藤 繭子 東北大学, 医学系研究科, 准教授 (20598031)
神垣 太郎 国立感染症研究所, 感染症疫学センター, 室長 (80451524)
|
Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
|
Keywords | RSウイルス / 呼吸器ウイルス / フィリピン / ザンビア / 重症急性呼吸器感染症 |
Outline of Annual Research Achievements |
COVID-19パンデミックによる渡航制限のために研究の実施が遅れていたが、2023年度にはザンビアおよびフィリピンにおいて、COVID-19パンデミック後の検体の解析を進めることができた。その結果、ザンビアにおいてはこれまでザンビア国内で独自の進化を遂げていたウイルスがCOVID-19のパンデミック後は検出されなかったことや、パンデミックによる制限が解除されてから、多くの新規のウイルスの流入があり、その結果これまでよりは規模の大きな流行につながったことなどが示された。この結果は国際学術誌に投稿し、アクセプトされた。また、フィリピンにおいては2022年後半から検体の採取を再開したが、再開後はRSV-Bの流行が遷延していたことが観察された。これらのウイルスの遺伝子を解析した結果、COVID-19流行後B.D.4.1.1が検出されていたが、その後別の遺伝子配列をもつB.D.E.1に流行株が変わっていったことが示された。新たに検出されたB.D.E.1はGタンパクのHypervariable Regionに多くのアミノ酸変異を持っており、そのことが流行の遷延につながった可能性がある。また、ザンビアとフィリピンの代表的な株についてWhole Genome Sequenceも行い、フィリピンの検体については家族内感染と遺伝子変異の関連についての解析を進めることができた。さらに世界保健機関(WHO)など国際的ネットワークに疫学情報を提供し、グローバルな疾病負荷の解析に貢献した。当初研究を実施する予定だったカンボジアについては、十分な研究期間を確保することができず研究の実施を断念した。
|
Research Progress Status |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
|