Research Project
Grant-in-Aid for Scientific Research (A)
手指を神経系が制御する仕組みを解明し、新しい脳卒中リハビリテーションを目指すために(1)手指の巧緻運動が大脳皮質による「分散制御」である可能性を筋シナジー解析で証明する(2)各領域の筋シナジー細胞が手指の体性感覚受容器からのフィードバックで駆動される事を証明する(3)駆動源の受容器情報を類別化し、脳卒中モデルサルの残存する筋シナジー細胞を賦活し、脳卒中患者の手指巧緻性の再建が可能なことを示す。本研究の学術的問いは、代表者のこれまでの研究の独自成果を基に、従来考えられていた大脳皮質による「集中制御」に対して、「分散制御」という新たな制御機構の提示と検証を行うものであり、独創性と重要性が非常に高い。3つの問いに分割した検討を通して、学術的成果はもとより、脳卒中などで損なわれた手指の巧緻運動再建技術の開発等、新しいリハビリテーション技術としての社会的波及効果が大いに期待される。