2019 Fiscal Year Annual Research Report
シリア語キリスト教圏における宗教伝承と文字文化の関係の研究
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19H01196
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
戸田 聡 北海道大学, 文学研究院, 准教授 (20575906)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 英海 東京大学, 大学院総合文化研究科, 教授 (20349228)
青木 健 静岡文化芸術大学, 文化・芸術研究センター, 教授 (50745362)
武藤 慎一 大東文化大学, 文学部, 教授 (90321455)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | キリスト教 / 新約聖書 / シリア語 / ギリシア語 / アルメニア語 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究計画は研究代表者の研究作業の進捗度如何によるところが大きく、その意味では第1年度(2019年度)の前半は、8月に海外の2つの学会で発表を行なうなど、それなりの活動ができたと思われる。但し、第1年度後半に入る頃から、やや遅れが見られるようになった。まず、これは当初全く想定していなかったことだが、研究代表者が所属大学の職員組合の役員に選出され、実際問題としてその仕事の負担が非常に大きく、その分研究計画に費やすべき時間が食われることとなった。このような事態は無論研究活動とは本来全く無関係だが、とはいえどちらも一個の同じ人間が担う活動であるため、時間配分の点で影響が生じたことは否みがたい。次いで、2020年1月に入ってから、周知のコロナ禍の世界的蔓延によってすべてが狂ってきた。具体的に言えば、研究代表者の場合、3月にイギリス・ケンブリッジで行なわれるマニ教研究関連の研究集会に参加して本研究計画と深くかかわるテーマについて発表を行なうことを予定していたが、2月・3月と感染状況が日本及び欧米で深刻化する中、参加キャンセルを余儀なくされた(同研究集会自体は、もっぱらヨーロッパから参加者を集める形で実施された由)。また、分担者の中には調査のために海外渡航を予定していたが、コロナ禍のためにキャンセルを余儀なくされた結果、予算(この場合は旅費)の消化が不可能となるケースもあり、その分繰り越しをせざるをえず、したがって本報告の提出が本来よりも1年遅れることとなった。 とはいえ、第1年度の研究計画自体は大幅に進捗が滞ったとまでは言えず、コロナ禍の影響の直撃を受けたのは、本研究計画の場合で言えば第2年度(2020年度)であり、その詳細は第2年度の報告で触れることとなる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
「研究実績の概要」欄で記したように、本研究計画第1年度(2019年度)の後半にコロナ禍の世界的大流行が起こったことが主因となって、諸事万端にわたって計画に狂いが生じた。具体的には海外の研究集会への参加キャンセル、調査のための海外出張のキャンセルなどである。
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Strategy for Future Research Activity |
本報告を書いている時点が既に研究計画第2年度(2020年度)終了時、または最終年度である第3年度(2021年度)開始時であることに鑑みれば、本来行なうべきであって諸般の事情からできていなかった(完成していなかった、或いは着手できていなかった)事柄は、それこそ片端から片づけていく必要があり、方策・手順の如何を問わず、全力を尽くして事に当たる以外のすべはない。より具体的に言えば、本研究計画が参集の拠点としている「古代・東方キリスト教研究会」を舞台として、可能な限り毎回研究会会合で本研究計画にかかわる発表を行ない、かつ討議を行なうことを通じて、できる限り遅れを取り戻し、かつ研究の実を挙げるべく努力する所存である。
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Research Products
(3 results)