2020 Fiscal Year Annual Research Report
複統合的言語の語形成と情報構造に関する研究―抱合と語彙的接辞の比較対照を通して
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19H01253
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Research Institution | Tokyo University of Foreign Studies |
Principal Investigator |
渡辺 己 東京外国語大学, アジア・アフリカ言語文化研究所, 教授 (30304570)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
清澤 香 公立諏訪東京理科大学, 共通・マネジメント教育センター, 講師 (30758793)
呉人 徳司 東京外国語大学, アジア・アフリカ言語文化研究所, 教授 (40302898)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 形態論 / セイリッシュ語 / チュクチ語 / 抱合 / 語彙的接辞 |
Outline of Annual Research Achievements |
本課題の2年目である2020年度は,年度当初からCOVID-19拡散による未曾有のパンデミックのため,海外渡航ができず,海外での現地調査によるデータ収集を活動の大きな柱としている本課題にとっては非常に困難な1年であった。 そこで,メンバーそれぞれが,これまでに収集したデータの中で,本課題に関するものを洗い出し整備することを続け,現地渡航を再開できるようになった際に,さらに収集の必要があるデータを整理し準備した。年度末の授業などが春季休暇に入る時期に海外渡航ができるようになることに一縷の望みをかけ,各自が渡航と現地調査の準備をしていたが,それも結局叶わないままとなって年度を終えることになった。 本課題のメンバー3人が実際に集まって対面で研究討議をすることを計画していたが,それもコロナ禍の状況が一向におさまらないために実現できなかった。そのため,互いの研究に関する連絡はもっぱらメールでおこなうにとどまった。 以上のような状況のために,本課題で計画してた現地調査によるデータ収集と,それをもとにした各メンバー個人の研究,そしてそれを突き合わせるという予定は大幅に変更せざるをえず,メンバーが個々にすでに持っているデータを整理する作業をし,さらに,それぞれの調査研究対象の言語が属する語族の他の言語について,本課題のテーマについて,文献を通してより広く研究することを主な活動とした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本課題は,メンバーそれぞれが,海外での現地調査によるデータ収集をおこない,それをもとに共同研究を進めることを活動の大きな柱としているが,年度当初からCOVID-19拡散による未曾有のパンデミックのため,海外渡航ができず,年度末の春季休暇に入る時期に海外渡航ができるようになることに一縷の望みをかけ,各自が渡航と現地調査の準備をしていたが,それも結局叶わないままとなって年度を終えることになったため,本来の計画を変えざるをえず,進捗状況はやや遅れていると言わざるをえない。 ただし,メンバーそれぞれが,これまでに収集したデータの中で,本課題に関するものを洗い出し整備することを続け,調査対象をそれぞれが調査研究している言語の語族全体に広げて,文献調査をし,メールを使って連絡を取り合うなどの活動をおこない研究を進めている。
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Strategy for Future Research Activity |
COVID-19による未曾有のパンデミックのために,本課題の根幹をなす,海外での現地調査がおこなえずに2年目が終わってしまったが,最終年度には後半にでも調査に行けるように,準備をしつつ状況を注視する。もし海外渡航ができない状況が続いたら,これまでに収集したデータ,文献資料から得られるデータなどを組み合わせ,できる限り当初計画していた本課題のテーマに沿って共同研究を推進する予定である。
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Research Products
(3 results)