2019 Fiscal Year Annual Research Report
Muslim Discourses Surrounding the Prophet Muhammad's Kinfolk
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19H01317
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
森本 一夫 東京大学, 東洋文化研究所, 教授 (00282707)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
新井 和広 慶應義塾大学, 商学部(日吉), 教授 (60397007)
河原 弥生 東京大学, 附属図書館, 特任研究員 (90533951)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | イスラーム教 / ムスリム / ムハンマド一族 / 血統 / 宗派 / サイイド |
Outline of Annual Research Achievements |
研究期間(4年)の開始にあたり、2019年5月6日にメンバー全員が集まってのキックオフ会合を行い、全体的な研究計画を確認した。次いで7月6~7日には、共同研究の枠内での個別研究計画に関する発表(メンバー全員)、一次文献の読み合わせ、インドネシアからの招へい研究者による発表を内容とする初回の研究会を開催した。また、7月6日には、インドネシアからの招へい研究者(上記)による公開での講演会(「インドネシアにおけるサイイドの役割:フセイン・アイダルース(1756年没)から現在まで」)を開催した。 2020年3月にはデリーで開催予定であった国際学会にてパネル“Arguing the Place of the Prophet's Family in Persianate World”を組織し(メンバー4人が発表の予定であった)、それ以外にもメンバー1名が個別発表を行う予定であったが、コロナ禍により学会開催が中止となり実施できなかった。この間、東京大学、慶應義塾大学での資料収集は比較的順調に進めることができたが、デリーでの国際学会にあわせて行う予定であった合同フィールドワークは学会と同様中止を余儀なくされた。個別のフィールドワークも中止した。
2019年度中途からのコロナ禍により当初計画の相当部分が実施不可能となったことにより2020年度に繰越を行った。2020年度当初は、コロナ禍の早期収束を見越し、延期した合同調査の実施など、当初計画に即した研究実施の方図を探った。しかし、世界的に状況が好転しなかったことを受けて計画の見直しを行うこととし、ロシア語文献などの外国語文献の日本語訳とその共有、研究資料のデジタル化や地理情報システムに対応したデータの整備などを行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
コロナ禍が始まるまでは順調に進展していたが、世界的なコロナ禍の蔓延により主要なアウトプットの場として構想していたデリーでの国際学会が中止となってしまった。また、それと同時に、主要なインプットの機会として計画していたインドでの合同調査も実施できなくなった。それ以後は、コロナ禍により、研究主題の追究という観点から有益と判断される「できること」を臨機応変に実施する態勢をとることを余儀なくされているのが現状である。各々の研究メンバーは共同研究の枠内での個別研究に取り組んでいるが、コロナ禍による勤務先での教育負担や業務負担の増加などにより、こちらも計画通りの実施には困難が生じている。
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Strategy for Future Research Activity |
コロナ禍という状況に、研究メンバーの安全に充分に配慮しながら臨機応変に対応していくしかない。研究メンバーが集まっての研究会は2020年度から全てオンラインで実施している。また、コロナ禍によって研究計画全体が遅延し関連業務全般の実施に困難が生じている事実に鑑み、2021年度の開催を企図していた国際シンポジウムを国内シンポジウムに変更するなど、所与の条件のもとでより良い成果を挙げることができるよう、また、コロナ後の研究活動により良く繋ぐことができるよう、柔軟に計画を見直しながら研究を実施していく。
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Research Products
(32 results)