2019 Fiscal Year Annual Research Report
Social Behavior of Cultural Heritage: An Applied-Anthropological Study of Heritage in Eastern Africa
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19H01400
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Research Institution | National Museum of Ethnology |
Principal Investigator |
飯田 卓 国立民族学博物館, 人類文明誌研究部, 教授 (30332191)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
花渕 馨也 北海道医療大学, 看護福祉学部, 教授 (50323910)
梅屋 潔 神戸大学, 国際文化学研究科, 教授 (80405894)
中村 亮 福岡大学, 人文学部, 准教授 (40508868)
鈴木 英明 国立民族学博物館, グローバル現象研究部, 助教 (80626317)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 世界遺産 / 無形文化遺産 / コミュニティ / 文化伝承 / 実践 / 価値 / グローバル化 |
Outline of Annual Research Achievements |
年度の最初と最後に研究会をおこない、研究の趣旨や方法論を共有するとともに、1年間の活動を通して得られた成果も共有した。「文化遺産の社会的ふるまい」に関わるさまざまなアクターを洗いだしたことと、「コミュニティ」の主体性が発揮される場をそれぞれの事例において特定したことが、今年度に得られたもっとも大きな成果である。年度末の研究会は、感染症の蔓延に対応するため急遽ビデオ会議の方式でおこなったため、研究協力者のゲスト参加を得ることができなかったが、ビデオ会議でかなりの議論共有がはたせることがわかったことは収穫だった。
各研究分担者は、計画どおりの分担にもとづいて、ケニアとタンザニア、ウガンダ、コモロでの現地調査をおこなった。また、これらの現地調査をふまえて、2020年度の「野外実験」で用いる写真や動画の整理をおこなった。
学術的な知見はこれからおいおい整理していくことになるが、研究計画に関わる知見として、文化行政に関わる各国の態勢の差異が明らかになりつつある。ケニアでは記念碑保存を司る部局と博物館運営を司る部局が2008年に合併し、その部局が無形文化遺産を守備範囲に収めつつある。いっぽうで、国立公園行政は別の部局のままである。こうした文化行政部局の統合により、ユネスコが提唱する文化遺産への統合的アプローチが取りやすくなっていることは、ケニアの大きな特徴である。今後、他の国も含めて文化行政の実情に関する情報を整理し、複数の事例を比較するさいの基準としたい。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
各国における現地調査と、第2年度の「野外実験」に用いる映像の製作・整理の観点から、計画はおおむね順調に進んでいるといえる。
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Strategy for Future Research Activity |
第1年度の成果は8月にロンドンで開かれる批判的文化遺産学会(ACHS)の分科会で発表する。現地調査においては、初年度に製作した映像資料を用いて「野外実験」をおこなう予定である。
ただし、感染症が収束するタイミングは現時点で見通しがついていないため、適宜柔軟な対応をおこないながら計画を進めていく予定である。
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Research Products
(15 results)