2019 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19H01420
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
菊池 馨実 早稲田大学, 法学学術院, 教授 (10261265)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
清水 晶紀 福島大学, 行政政策学類, 准教授 (20453615)
西村 淳 神奈川県立保健福祉大学, 保健福祉学部, 教授 (20746523)
岡田 正則 早稲田大学, 法学学術院(法務研究科・法務教育研究センター), 教授 (40203997)
遠藤 美奈 早稲田大学, 教育・総合科学学術院, 教授 (40319786)
長谷川 珠子 福島大学, 行政政策学類, 准教授 (40614318)
棟居 徳子 早稲田大学, 社会科学総合学術院, 教授 (50449526)
池谷 秀登 帝京平成大学, 現代ライフ学部, 教授 (70609627)
鈴木 典夫 福島大学, 行政政策学類, 教授 (90299165)
猪飼 周平 一橋大学, 大学院社会学研究科, 教授 (90343334)
川久保 寛 神奈川県立保健福祉大学, 保健福祉学部, 准教授 (90706764)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 地域共生社会 / 地域包括ケア / 社会保障法 / 相談支援 |
Outline of Annual Research Achievements |
2019年度は、三つの研究会を拠点に、研究会活動を展開していった。 理論的な中核をなす地域共生社会理論研究会では、6月15日、7月28日、10月20日、12月1日、2月23日、3月28日と6回の研究会を行った。共同研究者である遠藤美奈、岡田正則、西村淳によるそれぞれの専門分野からの研究報告のほか、地域共生社会、生存権、社会保障行政、権利擁護・成年後見、相談支援、ケア論などで顕著な業績を挙げておられるゲスト報告者として、尾形健教授(同志社大学教授)、前田雅子教授(関西学院大学)、上山泰教授(新潟大学)、小賀野晶一教授(中央大学)、池田恵利子氏(社会福祉士)、服部高宏教授(京都大学)をお迎えした。 がじゅまる研究会では、6月7日、7月12日、8月23日、11月22日、2月1日と5回の研究会を行った。共同研究者である池谷秀登による報告のほか、ゲスト報告者として、清水修氏(厚生労働省)、浜野佑貴氏(一橋大学大学院)、野崎伸一氏(厚生労働省)、本後健氏(厚生労働省)、伊原和人氏(厚生労働省)、中島將氏(長野県社会福祉協議会)をお迎えした。 福島研究会では、4月21日、7月13日、10月27日、12月14日と4回の研究会を行った。研究代表者である菊池による報告のほか、ゲスト報告者として、朝比奈ミカ氏(がじゅまるセンター長)、池田昌弘氏(全国コミュニティライフサポートセンター理事長)、久保美由紀氏(会津大学准教授)、玉根幸恵氏(特別養護老人ホームリリー園施設長)、青木尚子氏(浪江町役場)、菅野直樹氏(福島赤十字病院)をお迎えした。 菊池をはじめ、各研究者は随時、現地視察などを行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
理論研究会での共同研究者による研究報告の積み重ねに加え、がじゅまる研究会での行政・福祉実務家などとの議論、福島研究会での被災地支援者・研究者などとの議論を、多くの研究会の開催を通じて深めていくことで、初年度の進捗は十分に図られたものと考える。菊池による岩波新書の発刊が最大の成果である。 当初予定していたシンポジウムなどの対外発信は行えなかったが、この大きな要因は、千葉県、福島県を襲った台風被害によるところが大きく、実務家メンバーがその対応に追われていたためやむを得なかった。 このことと関連して、台風被害のため、がじゅまる研究会、福島研究会が中止に追い込まれたことがあった。また3月に予定していた福島研究会はコロナ禍で中止に追い込まれ、同月の理論研究会も同様の理由でオンラインにて行った。 なお、鈴木が予定していた都路地区(田村市)での住民インタビューによる調査は、上記の台風被害のため、延期を余儀なくされ、その分の予算を2020年度に繰り延べた。ただし、同年度はコロナ禍で、対面での住民調査ができる状況になく、鈴木は繰り延べた予算をリモートでの遠隔調査に切り替えるべく、PCタブレット、無線ルーター、ノートPCの購入に充て、調査を行った。 以上のような諸事情はあったものの、全体としては研究会の積み重ねにより、しっかりした共同研究の土台がつくられたものと考える。
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Strategy for Future Research Activity |
コロナ禍にあって、対面での研究会ができないため、オンライン開催とせざるを得ない。ただこの点は、地方からゲストを招聘する際に、やりやすくなる面があるものと思われる。他方、現場に根ざした支援者等が多いがじゅまる研究会、福島研究会は、開催を週末とするなどの工夫が必要と思われる。 共同研究を行っていく上で、理論面の強化を図るため、初年度ゲスト参加していただいた尾形・上山両教授に正式メンバーとして加わっていただいた。さらなる理論的検討の充実を図りたい。 現場視察等に支障を来すことが予想され、その部分を補完するため、オンライン研究会でのゲスト招聘等を充実させていくこととしたい。
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Research Products
(5 results)