2021 Fiscal Year Annual Research Report
絶大希少事象を考慮した歪み・非対称不確実性・不明確性のリスク経済実験・理論分析
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19H01485
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Research Institution | Kochi University of Technology |
Principal Investigator |
小谷 浩示 高知工科大学, 経済・マネジメント学群, 教授 (80422583)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西條 辰義 高知工科大学, 経済・マネジメント学群, 特任教授 (20205628)
田中 健太 武蔵大学, 経済学部, 教授 (30633474)
柿中 真 広島大学, 人間社会科学研究科(国), 教授 (40421234)
上條 良夫 早稲田大学, 政治経済学術院, 教授 (40453972)
青木 隆太 東京都立大学, 人文科学研究科, 特任准教授 (50751103)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 不確実性 / 不明確性 / 公共財供給 / 公共悪供給 / 政策 |
Outline of Annual Research Achievements |
前年度の不確実性と不明確性下での公共財供給と公共悪供給実験の追加実験室実験、及び、新たな環境政策導入に対するリスク選好のVignette実験を実施した。環境政策に関するVignette実験の題材として二酸化炭素税導入に対する人々の賛成反対のリスク選好行動を取り上げた。二酸化炭素税導入は日本では実際に行われておらず、不確実性と不明確性の研究成果より政策的インプリケーション導出には最も適切な題材として考えられる。本Vignette実験ではベンチマークとして二酸化炭素税導入に資する不明確な状況について、何が不明確であるのか被験者に説明がなされ、選好表明をしてもらう。次に、ベンチマークと比して、少しずつであるが不明確な状況が誰が、どの様に、何処で、どの程度の税負担でと云う事前において不確実、若しくは、明瞭な情報が与えられて行く中で、人々の選好が如何に変化して行くのか実験観察を行った。二酸化炭素税導入は極端な不確実性や不明確性が付随する現実的な政策事例であり、その不確実性と不明確性を明示的に実験のトリートメントと組入れ、二酸化炭素税導入に対するリスク選好を推計する事は非常に新しい取り組みといえる。Vignette実験の結果として、不明確な状況に比して不確実、若しくは、明瞭な状況の方が人々は二酸化炭素税導入と云う新たな政策に対して賛成態度を表明する傾向が強く見られる事が示唆された。但し、不確実や明瞭な状況が何時でも望ましい賛成態度表明を促す訳では無いことも明らかにされた。これら研究はこれからの不確実性や不明確性の付随する環境政策導入に対する人々の一般的態度を明らかにするものであり、且つ、人々の理解と賛同を得ながら環境に優しい、且つ、持続的な社会を達成出来るか、示唆している。
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Research Progress Status |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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