2020 Fiscal Year Annual Research Report
経済実験を用いた高頻度トレーダーに対する規制の研究
Project/Area Number |
19H01509
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
山本 竜市 早稲田大学, 政治経済学術院, 教授 (50721958)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
船木 由喜彦 早稲田大学, 政治経済学術院, 教授 (50181433)
小川 一仁 関西大学, 社会学部, 教授 (50405487)
小倉 義明 早稲田大学, 政治経済学術院, 教授 (70423043)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 高頻度取引 / 経済実験 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は経済実験を包括的に行うことで株式市場における株価暴落の発生原因を高頻度トレーダーの群衆行動に注目し解明する。繰り返しの実験により群集行動、そして群集行動から暴落が起こる条件、発生しない条件を特定する。そして3つのアドバンテージに対する規制の効果を繰り返しの実験を行うことにより数量的に把握し、事前的・事後的にも政策効果の評価が可能な理論モデルを構築する。
しかしながら、以下の「現在までの進捗状況」で述べる理由により本研究が大幅に遅れている。一方で、高頻度取引の経済実験を行う前段階の作業として実際の取引データを使った高頻度取引や株式市場の特徴をまとめた研究を同時に進めている。この実際の取引データの分析は経済実験を行うための必要不可欠な研究であり、個別で行うことができる研究のためコロナウイルス感染を回避できる。その結果、以下の論文を国際雑誌に投稿中、もしくは掲載されたことが主な研究実績である。
1、“High-frequency technical analysis and systemic risk indicators”2、Computational Economics 59, 325-356 3、Pacific-Basin Finance Journal 63, Article 101428. 4、Pacific-Basin Finance Journal 59, Article 101261. なお、論文1は2020年度日本ファイナンス学会、2021年CEF、2021年度日本証券経済研究所で発表、もしくは発表予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
指値市場のモデリングの理論的方法の考察の過程で、最近の理論研究で分析されている最良価格以外の価格へ注文が出せるより現実的のシステムに近いモデルを構築し取引制度の市場への影響分析を明らかにすることが必要となった。このことを踏まえた考察は、実験経済学の目的である先行理論の現実的妥当性を検証する上で研究遂行上必要不可欠の為、指値市場のモデリングの理論的方法の考察期間を延長する必要が生じた。
そのような理由で経済実験を行う前段階の作業として、指値市場のモデリングの理論的方法の再考察が必要と感じ、研究費繰り越しを申請した。さらに、令和二年度に発生した新型コロナウイルスの影響により、経済実験を進めるための作業が大幅に遅れている。経済実験のように人を集め蜜の中で行う研究はしばらく困難であるため。
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Strategy for Future Research Activity |
指値市場のモデリングの理論的方法の考察を行い、指値市場の理論的提案に関するミーティング、指値市場のモデリングの理論的方法の考察、指値市場の理論的提案に関するミーティング、指値市場のモデリング、実験、実験、研究発表を行う予定である。つまりこれまで滞っていた経済実験を始める予定である。
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