2022 Fiscal Year Annual Research Report
経済実験を用いた高頻度トレーダーに対する規制の研究
Project/Area Number |
19H01509
|
Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
山本 竜市 早稲田大学, 政治経済学術院, 教授 (50721958)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
船木 由喜彦 早稲田大学, 政治経済学術院, 教授 (50181433)
小川 一仁 関西大学, 社会学部, 教授 (50405487)
小倉 義明 早稲田大学, 政治経済学術院, 教授 (70423043)
|
Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
|
Keywords | 高頻度取引 / 経済実験 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は経済実験を包括的に行うことで株式市場における株価暴落の発生原因を高頻度トレーダーの群衆行動に注目し解明する。前年までコロナウイルス感染症の影響で人を集めて行う経済実験ができない状況であったため、個別、もしくはZoomミーティングですすめることができる実際の取引データを使った高頻度取引や株式市場の特徴をまとめた個別・共同研究を進めた。それは高頻度取引の経済実験を行う前段階の作業として必要不可欠なものと考える。その結果以下の研究成果を上げた。 国際雑誌掲載:1.2022, "Order submission, information asymmetry, and tick size," (with Hongyu Zhu), Pacific-Basin Finance Journal 74, Article 101801. 2.“2022, Predictor choice, investor types, and the price impact of trades on the Tokyo Stock Exchange,” Computational Economics 59, 325-356. ワーキングペーパー:1."Overnight earnings announcements and preopening price discovery" (with Xijuan Xiao). 2.“Realized volatility and tick size: a market microstructure approach” (with Xijuan Xiao). 本年度から高頻度取引の経済実験を行う前段階の作業として株式市場における価格発見機能について経済実験研究の研究アイディアをまとめはじめた。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
令和二年度に発生した新型コロナウイルスの影響により、経済実験を進めるための作業が遅れている。さらに経済実験を行うには実験参加者がコンピュータ画面で株式を取引できるプラットフォームをz-treeによって構築する必要があるが、それはソフトウェアの性質上できるだけシンプルな設定でなければならない。シンプルかつ研究の新規性を求めるのであれば連続型取引市場でなく先だってコール市場などの枠組みで経済実験を行う必要があると考え、実験モデル作成の考察期間を延長する必要が生じた。
|
Strategy for Future Research Activity |
これまで滞っていた経済実験を始める予定である。そのためにまず、高頻度取引の経済実験を行う前段階の作業として株式市場における価格発見機能について経済実験研究を行うため実験モデルの理論的考察、理論的提案に関するミーティング、実験モデルの作成、実験、研究発表を行う予定である。
|