2023 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19H01518
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
清水 洋 早稲田大学, 商学学術院, 教授 (90530080)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
生稲 史彦 中央大学, 戦略経営研究科, 教授 (10377046)
金 東勲 高知工科大学, 経済・マネジメント学群, 講師 (10823403)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | イノベーション / 流動性 / 研究開発 |
Outline of Annual Research Achievements |
ヒト・モノ・カネといった経営資源の流動性の程度が、イノベーションの生成とそのコストにどのような影響を与えるのかを解明することが、本研究課題の基本的な問いである。先行研究では、経営資源の流動性の高さがイノベーションを促進すると考えられ、そのための政策が様々な国で導入されてきた。しかしながら、これらの政策が実際にイノベーションを促進するかどうかは実証的には明確ではない。 本研究では、流動性が高い(または高まった)アメリカやイギリスと、流動性が低かった(または低くなった)日本の企業の長期的な時系列の比較分析を通じて、流動性の高さがイノベーションの生成パターンとコストにどのような影響を与えるかを明らかにする。研究開始当初の背景は現在でも変わっておらず、この比較分析により得られる知見が、国際的なイノベーション政策の形成に寄与することを目指している。 2023年度には、これまで構築してきたデータベースを使って、実証論文を2本、ディスカッション・パーパーとして公開した。1本目は、アメリカで導入されたSBIR(Small Business Innovation Research)が基礎的な研究開発に与える影響を推計したものである。そこでは、SBIRによって基礎的な研究開発の水準が低減していることが明らかになった。また、2本目は、日本の特許データを用いて、企業の研究開発の硬直性と企業年齢の間の関係を分析したものである。これは2022年度に公開したアメリカの特許データを使った分析との比較をするためのものである。アメリカの特許データを使った分析と同様に、日本でも企業が加齢するとともに、研究開発の硬直性が見られている。これらのディスカッション・ペーパーは、現在国際査読誌へ投稿し、査読中である。また、寄稿論文も1本公開した。
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Research Progress Status |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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