2020 Fiscal Year Annual Research Report
「ソーシャルメディア型」の世論形成と情動現象の総合的研究
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19H01575
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
伊藤 守 早稲田大学, 教育・総合科学学術院, 教授 (30232474)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山本 敦久 成城大学, 社会イノベーション学部, 教授 (00453605)
有元 健 国際基督教大学, 教養学部, 上級准教授 (30646378)
清水 諭 筑波大学, 体育系(副学長), 副学長 (40241799)
林 香里 東京大学, 大学院情報学環・学際情報学府, 教授 (40292784)
土橋 臣吾 法政大学, 社会学部, 准教授 (50350236)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | オリンピック / コロナ感染 / アスリート / 福島復興 / SNS分析 |
Outline of Annual Research Achievements |
2020年4月から2021年3月まで4回、2021年4月から2022年3月まで5回全体研究会を開催した。2020年の3月にオリンピック開催が延期され、研究計画を抜本的に見直して研究を進めたが、コロナ感染の拡大により2021年度に繰り越した研究課題は、第1にオリンピック開催に関する市民の意識調査を実施すること。第2は、感染拡大によって「開催」「中止」が争点となるなか、マスメディアを中心にアスリートの発言が注目されるようになっており、TVにおけるアスリートの登場と彼らの発言が市民意識にどのような効果を及ぼしているか、継続的に調査すること。第3に、延期によって実際にアスリートの不安や焦りが高まっており、その実態を調査することで、アスリートのメディア表象との乖離ないしズレを検証すること、第4は、SNS特にTwitter上におけるオリンピック関連の市民の発言を検証することである。 第1については、6月にサンプル数1000票でネット調査を実施した。第2については、4月から7月の期間のオリンピック関連番組で「アスリート紹介」がもっとも多く、コロナ禍に中でも「開催」への期待を醸成する機能をはたした。第3に関しては、研究協力者の清水諭が中心となり、オリンピアン3名について聞き取り調査を行い、JOCからのサポートも無く、練習会場も無く、心理的に大きな不安を抱きながら練習している実態が明らかとなった。第4のネットニュースの接触の実態調査、Yahoo!ニュースコメント欄の分析、森大会組織委員長の「女性蔑視発言」に対するネット上の発言分析、「なでしこ」に対するTwitter上でのバッシング言説の分析等、オリンピックに関連する個々の事例に焦点を当てて分析検討を行った。これらのアプローチを通してメディア生態系の特徴を検証できたと考えている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2020年3月までに遂行した研究課題を、上記の4つの柱に沿って2021年4月以降も継続的に研究を行った。
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Strategy for Future Research Activity |
2021年度に繰り越した研究課題では、2021年4月以降でもコロナ感染が収束せず、拡大傾向にあることを考慮して、オリンピック開催が「健康、人命の問題」としてクローズアップされることを想定して、TVならびに新聞が「開催」に関して「支持」「反対」等の言説をどのように展開するか、加えてこうしたオールドメディアの言説についてSNS上でいかなる反応が顕在化するか、この点を注視して研究を進めた。ハイブリッド・メディアシステムと言われるメディア生態系の特徴を理論的に検討する作業を行い、研究成果を出版する計画が進んでいる。今後、この公開する方針である。
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Research Products
(10 results)