2020 Fiscal Year Annual Research Report
貧困と社会的孤立状態にある単身男性高齢者からの援助要請を促すための支援方法の検討
Project/Area Number |
19H01604
|
Research Institution | Tokyo Metropolitan Geriatric Hospital and Institute of Gerontology |
Principal Investigator |
村山 陽 地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター(東京都健康長寿医療センター研究所), 東京都健康長寿医療センター研究所, 研究員 (90727356)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山崎 幸子 文京学院大学, 人間学部, 准教授 (10550840)
長谷部 雅美 聖学院大学, 心理福祉学部, 准教授 (70773505)
高橋 知也 地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター(東京都健康長寿医療センター研究所), 東京都健康長寿医療センター研究所, 研究員 (90813098)
|
Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
Keywords | 援助要請 / 単身男性中高年者 / 社会的孤立 / 貧困 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、貧困や社会的孤立状態にある単身男性高齢者が、近隣や自治体等からの支援を受けること(援助要請)を阻害する要因・促進する要因を把握した上で、援助要請を促すための具体的な支援方法について提案することを目的としている。 2020年度は、貧困・社会的孤立状態にある単身高齢者が援助要請をするに至る理論モデルを構築するために、(1)インターネット調査会社に登録している50歳から79歳までのモニター1200人を対象者としたオンライン・アンケート調査(予備調査)を行った上で、(2)地域在住の単身中高年者50~70代4000名を対象にした無作為抽出による郵送調査(本調査)を実施した(有効回収率: 45.7%)。(1)予備調査(インターネット調査)のデータを解析した結果、単身男性中高年者は中年後期から高齢期に至るまで将来に対する展望を諦める意識が強くそのことにより将来の生活に向けた準備が抑制される可能性が示唆された。(2)本調査(地域在住単身中高年者を対象にした郵送調査)については、現在分析作業に取り組んでいる。その他、貧困・社会的孤立状態にある単身高齢者が援助要請をするに至る理論モデルを構築するにあたり、多分野・多領域の専門家や実践家を対象にしたヒアリング調査(オンライン)を行った。また、これまでの調査結果をもとに、2021年度に実施予定の相談援助業務に従事する職員への質問紙調査に向けたリサーチクエスチョンを検討している。本研究成果の一部は学会で発表し、また論文として投稿した。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の予定通り、研究会議(オンライン)を定期的に開催して単身中高年者を対象にした郵送調査を実施できており、おおむね研究計画通り進んでいる。
|
Strategy for Future Research Activity |
これまでの研究データの分析により示された理論モデルをもとに、相談援助業務に従事する職員への質問紙調査を行うとともに、多領域の研究者・実践家によるワーキング・グループを設置し、ライフコースの視点から貧困や孤立状態にある単身男性高齢者の援助要請を促すための具体的な支援方法について検討する。
|
Research Products
(10 results)