2021 Fiscal Year Annual Research Report
International Comparative Study on School Policy and Community Sustainability: Reexamination of School Significance
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19H01622
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
井本 佳宏 東北大学, 教育学研究科, 准教授 (10451501)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小野 まどか 植草学園大学, 発達教育学部, 講師 (00761868)
堀 健志 上越教育大学, 大学院学校教育研究科, 准教授 (10361601)
末松 裕基 東京学芸大学, 教育学部, 准教授 (10451692)
辻村 貴洋 上越教育大学, 大学院学校教育研究科, 准教授 (10546790)
高橋 望 群馬大学, 大学院教育学研究科, 准教授 (10646920)
榎 景子 長崎大学, 教育学部, 准教授 (60813300)
生澤 繁樹 名古屋大学, 教育発達科学研究科, 准教授 (70460623)
辻野 けんま 大阪市立大学, 大学院文学研究科, 准教授 (80590364)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 学校 / 地域社会 / 持続可能性 / 学校制度改革 / 国際比較 |
Outline of Annual Research Achievements |
2021年度は2020年度に引き続き、海外事例研究については、アメリカ、イギリス、ドイツ、ニュージーランドにおける事例収集および分析を、研究メンバーがそれぞれの分担に従って進めた。また、国内事例研究については、研究対象を上越地域に絞り、2019年度に実施した現地調査を踏まえて、国内調査の担当者を中心に収集資料等の分析を進めた。これらの分析結果は年度前半において、月1回の頻度で開催した研究会において共有し、研究メンバー間で相互検討を行った。また、2021年5月26日にはドイツのルートヴィヒスブルク教育大学のウルリヒ・イベラー氏を招き、オンラインによる国際セミナーを開催し、地域-学校間関係についてのディスカッションを行った。 これらは、本来予定していたものの新型コロナウイルス感染症の拡大によって断念することとなった海外現地調査の代替として行ったものであり、これにより、比較の視点から各事例を検討することで、国際比較研究を柱とする本研究課題の進捗を図った。研究会においては、研究対象としている各国・地域における地域-学校間関係を捉える際の基盤となる地域概念の比較検討、地域-学校間関係をめぐって取り上げられる具体的課題の比較検討などを行い、各事例研究間を見通す共通の分析枠組みの整備を進めた。 また、2021年度中には、各分担に基づく研究メンバーの取り組みにより、アメリカやドイツにおける地域-学校間関係に関する派生的な個別の成果も上げることができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本研究課題は、異なる国・地域を研究対象としている複数の研究者が共同で実施する現地訪問調査を通じて知見の重層的な比較を行うことを計画の柱としている。しかし新型コロナウイルス感染症の拡大が収まらないことから、2021年度においては、現地訪問調査を実施することができなかった。このことは本研究課題の進捗に大きな影響を及ぼした。 しかしながら、各分担においては各分担者の居住地からインターネット経由等で入手可能な資料を活用したり、海外在住の研究者を招いてオンラインでの国際セミナーを開催したりするなど、現地訪問調査を代替する取り組みを通じて一定の進捗を得ることはできた。進捗としては十分とは言えないものの、そこから得られた成果は、学会発表等を通じて公表することもできた。
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Strategy for Future Research Activity |
2021年度は新型コロナウイルス感染症の拡大の影響を受け、進捗に後れを生じることとなった。その前年度の2020年度の予算については2021年度まで繰り越し、状況の好転を待ったが、海外訪問調査を実施することはできなかった。国際比較研究である本研究課題にとって、海外訪問調査を実施できないことの影響は研究進捗の時間的な遅れにとどまらないことから、単に予算の繰り越しを行うことでは対応できず、研究計画全体の見直しが必要となる。今後については、海外訪問調査が実施できなかったとしても研究課題の達成が可能となるよう計画を修正するとともに、状況の推移に即して研究計画を随時柔軟に組み直していく。その前提のもとで、当面、以下の計画に基づいて、研究活動を進める。 海外事例研究および国内事例研究については、これまでどおり、各担当国・地域における事例収集および分析を、研究メンバーがそれぞれの分担に従って進める。分析結果についての情報は、隔月程度の頻度で開催する研究会において共有し、メンバー間で比較の視点から相互検討を行い、現地訪問調査の代わりとする。 なお、研究メンバー間のコミュニケーションは研究会も含め、すべてオンラインで行う予定であるが、オンライン・コミュニケーションの利点を活かし、メンバー相互の研究交流の頻度を上げることで、比較研究としての考察を深めてゆくこととする。 なお、研究成果の発表については、学会での口頭発表および論文投稿をつうじて随時行うとともに、2022年度中には成果報告書を作成し、研究成果の着実な公表を進める。
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Research Products
(5 results)