2020 Fiscal Year Annual Research Report
「資質・能力」育成を促進する教員研修プログラムの開発
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19H01628
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Research Institution | Bukkyo University |
Principal Investigator |
矢野 智司 佛教大学, 教育学部, 教授 (60158037)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
服部 憲児 京都大学, 教育学研究科, 准教授 (10274135)
石井 英真 京都大学, 教育学研究科, 准教授 (10452327)
西岡 加名恵 京都大学, 教育学研究科, 教授 (20322266)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 教員研修 / 資質・能力 / 授業 / 評価 / マネジメント |
Outline of Annual Research Achievements |
2020年度は、下記の活動に取り組んだ。 (1)2020年度は、4月から6月にかけて多くの学校が休校に追い込まれるなど、新型コロナウイルスの感染拡大による危機的状況に追い込まれた。このような状況を受けて、E.FORUMとして、子どもたちの学習に役立つ動画リンク集「子どもたち応援サイト」を構築した。この作業は、GIGAスクール構想の前倒し実施により急速に進むICT化に対応する教師たちが活用できる動画教材の在り方について、調査する作業となった。 (2)2017・2018年改訂学習指導要領とともに、コロナ禍への対応を迫られることとなった学校の先生方のために、新学習指導要領や新指導要録の基本的な考え方を解説するオンライン研修「教育評価の基礎講座」(受講者266名)を配信するとともに、新たな研修プログラムとして、「コロナ禍で奮闘する先生方のためのオンライン・リレー講座」(延べ474名申込)を開発し、提供した。その中では、「子どもたちの学ぶ権利を保障するとはどういうことか―with コロナの中で―」「コロナ禍におけるカリキュラム・マネジメント―パフォーマンス評価をどう活かすか―」などの講義を提供するとともに、受講者間でのディスカッションの機会を確保することで、現場のニーズなどの把握に努めた。 (3)「資質・能力(コンピテンシー)」論やそれを踏まえた教育改革の在り方について、歴史的蓄積や海外の動向などを調査した。また、研究協力校や連携教育委員会との共同研究開発を進め、それぞれの現場のニーズに応じた研修を提供した。これらの成果について、学術雑誌や書籍等でまとめ、発信した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
コロナ禍の影響により、直接、学校等のフィールドにて対面で調査する機会は大幅に減った。しかしながら、コロナ禍により生じた新たな研修ニーズに対応する研修プログラムを開発するという点では、新たな展開が生み出された。具体的には、危機的な状況への柔軟な対応の在り方、ICTを活用した教育実践の創出といったニーズにこたえる研修プログラムである。また、研修プログラムそのものをオンラインで提供することにより、オンデマンド型での研修の提供、地域を超えた教員間の交流といった新たな可能性を拓くこともできた。
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Strategy for Future Research Activity |
2021年度も引き続き、コロナ禍の影響を受けるため、開発した研修プログラムについては、オンラインでの提供を予定している。具体的には、「スクールリーダー育成のためのリレー講座」を新たに開発する予定である。また、京都大学GAP臨時プログラム(2021年8月末まで)で開発する「学校教育におけるICT活用の基礎講座」のフォローアップ調査等を進めることで、ICTを活用しつつ「資質・能力」を育成する方策について、さらに調査を進める予定である。
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Research Products
(27 results)