2021 Fiscal Year Annual Research Report
研究推進支援機能の実践基盤確立に向けた権限配分と組織アクセプタンス形成手段の解明
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19H01692
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Research Institution | Kanazawa Institute of Technology |
Principal Investigator |
高橋 真木子 金沢工業大学, イノベーションマネジメント研究科, 教授 (70376680)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西尾 好司 文教大学, 情報学部, 准教授 (50711602)
吉岡 徹 一橋大学, 大学院経営管理研究科, 講師 (60771277)
伊藤 伸 東京農工大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (90520883)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 研究推進支援機能 / 研究推進支援人材 / リサーチ・アドミニストレーター / リサーチ・アドミニストレーション / 組織形態 / 組織運営方針 / 研究戦略 |
Outline of Annual Research Achievements |
当初R3(2021)年度中に計画した国外調査のうち、特に欧州についてはR4(22)年度中に補完して調査を実施することができた。また欧州での調査・学会参加の機会を通じ、アジアの主たる対象国についての初期的情報や最適なコンタクト先を得ることができ、R4の研究計画と有機的に連携して実施することができた。研究実績としては、研究推進支援機能の業務モデルの妥当性を確認したことが第一にあがる。欧州、北米、アジア諸国において、求められる研究推進支援機能には、大学における研究資金の財源構成とその割合、とりわけ公的研究資金への依存度合いが影響を及ぼすことが確認できた。これまで研究推進支援機能を共通の指標で国際的に比較する、というアプローチは、各地域・国の大学セクターを取り巻く環境や背景の多様性により難しいといわれており、必要性は指摘されつつも実際にそのような試みはなされていなかった。しかし今回、公的資金への依存度合を共通指標として研究推進支援機能のモデル化が可能となり、各地域・国が異なっていても、相対的な比較検討が可能になった。加えて、科学技術投資と経済面での国際競争力の相関に注目が集まり、各国がアカデミアや学術研究への投資を増やす中、研究推進支援機能が大学組織の経営戦略の重要要素となる中、大学毎に最適な体制、適性規模に注目が集まり、特に研究大学を中心に再構築の動きも加速している。本知見は、学術的研究の成果であるとともに、大学組織経営の実務面へも貢献した。また、もう一つの有益な指標候補として、組織形態もしくは組織運営方針を抽出することができた。一義的には、集中型/分散型とも整理できるが、これは同時に関連組織が何のために業務を実施するか、とう組織運営方針とも強い関係性があることが、欧州、北米などの事例調査から確認できた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
R3年度とR4年度の研究課題を並行して実施し、それぞれ順調に展開、推移し、一定の成果を確認することができた。
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Strategy for Future Research Activity |
最終年度前年度応募で採択された研究課題に引き継ぎ、より研究テーマを掘り下げ発展させる。
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[Book] 共感が未来をつくる2021
Author(s)
野中郁次郎, 川田弓子, 小山眞一, 高山千弘, 西尾好司, 西原文乃, 久塚智明, 平田透, 松永正英, 南伸太郎, 柳原佐智子
Total Pages
336
Publisher
千倉書房
ISBN
978-4-8051-1227-4