2021 Fiscal Year Annual Research Report
Development of KYT sheet and KYT app for improvement of risk prediction awareness and selection of evacuation method in tsunami evacuation
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19H01723
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Research Institution | Nippon Institute of Technology |
Principal Investigator |
荒川 俊也 日本工業大学, 先進工学部, 教授 (50631248)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山邉 茂之 東北大学, 未来科学技術共同研究センター, 准教授 (90533670)
鈴木 高宏 東北大学, 未来科学技術共同研究センター, 教授 (20302622)
板宮 朋基 神奈川歯科大学, 歯学部, 教授 (60583896)
小林 一信 愛知工科大学, 工学部, 講師(移行) (00410887)
宇野 新太郎 愛知工科大学, 工学部, 教授(移行) (60610144)
尾林 史章 愛知工科大学, 工学部, 研究員(移行) (50787504)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | KYT / 津波避難シミュレータ / 自動車避難 / 徒歩避難 / 視線挙動 |
Outline of Annual Research Achievements |
2020年度実施した宮城県石巻市における実験に対する追加検証として,2021年7月に,愛知工科大学において,津波避難未経験者を対象とした実験を実施した.実験協力者15名を募り,石巻市における実証実験同様の方法で実施した. これらのデータをまとめた結果,津波避難経験者の特徴として,避難時に「信号に注意を払う」「遠方より高層建築物に注意を払う」という視認行動が観察された.また,行動として,津波避難経験者の中には,避難時に対向車線を逆走することや,道路を横断する歩行者を無視して(避けて)走るなどの危険運転の事例も見られた.一方で,津波避難未経験者の特徴として,緊急時において信号の滅灯・点滅であることを把握していないことに起因し,交差点における車同士のヒヤリハット事例も見受けられた.以上の特徴を考慮して,KYT(Kiken Yochi Training)アプリのプロトタイプを開発し,2022年度予定のKYTシート・アプリの教育効果検証実験に向けた準備を進めた. 2021年度の取り組みは,西尾市役所主催の西尾市防災カレッジで市民に対する啓発活動の実施や,NHK仙台放送局「てれまさむね」やテレビ埼玉「みらいウォッチ」などマスメディアにも取り上げられた.特に,西尾市防災カレッジでのシミュレータ体験とそのアンケート分析結果については,その内容をまとめ,地域安全学会論文集No.40に掲載された.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
KYTアプリプロトタイプの開発を実施し,2022年度に予定しているKYTアプリ・シートの教育効果検証実験の準備を整えることができた.このことから,当初の計画通り,順調に進展していると判断する.
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Strategy for Future Research Activity |
KYTアプリはプロトタイプであり,検証実験に供試するためにはインタフェースなどが不十分である.そのため,インタフェースの改善を行い,KYTアプリを完成させる.また,KYTアプリをベースとして,KYTシートも開発する. このことを受けて,愛知県西尾市において,津波避難シミュレータを併用した,KYTシート・アプリの教育効果検証実験を実施する.西尾市民に対して,KYTシート・アプリを一定期間使用してもらい,その後,津波避難シミュレータを体験することで,避難行動や避難時の視認行動に変化が生じることを確認する. これらの解析結果をまとめ,本研究の最終結果として,論文誌への投稿を目指す.
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Research Products
(27 results)