2020 Fiscal Year Annual Research Report
日本の普通教育におけるエンジニアリングの概念確立と教育方法開発
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19H01735
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
谷田 親彦 広島大学, 人間社会科学研究科(教), 准教授 (20374811)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
安藤 明伸 宮城教育大学, 教育学部, 教授 (60344743)
大谷 忠 東京学芸大学, 教育学研究科, 教授 (80314615)
村松 浩幸 信州大学, 学術研究院教育学系, 教授 (80378281)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | エンジニアリング教育 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度の研究成果は次の二つである。ひとつは,イングランドにおける試験局のひとつであるAQA(Assessment and Qualifications Alliance)が発行しているテクニカル・アウォード資格STEMのシラバスを分析・検討することを通して.日本におけるSTEM教育の計画・実施・評価に関する参照基準を検討し,エンジニアリング教育の位置づけを分析したことである。資格STEMはキーステージ4(14~16歳)での学習が想定され,現実的な職業や仕事などの文脈を通して学習する3つの単元から構成されていた.実践的な学習活動を伴う単元では,STEMに基づいた産業を調査する学習や,製品やサービスを創造する学習が想定されており,STEM教育の学習過程などに対する示唆を得ることができた.また,各単元では,適用されるべき科学,技術,工学,数学に関する固有の知識や理解が明示されており,資格STEMとナショナル・カリキュラムの教科との関連性や位置づけが推察できた.もうひとつは,International Technology and Engineering Educators Association(ITEEA)の Senior Fellow である Johnny Moye氏と共同で,日本の「技術教育に関するトレンドとイシューに関する調査」を整理して取りまとめたことである。この過程で,Johnny Moye氏が実践した米国での調査やエンジニアリング教育に関する情報収集をすることができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
米国,英国における資料などから,日本のエンジニアリング教育に関する示唆や指針を得ることができたため。
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Strategy for Future Research Activity |
2021年度は,日本のエンジニアリング教育に関する示唆や指針を踏まえて,小学校,中学校,高等学校などにおけるエンジニアリング教育の準備・開発・実践を随時行う。この過程では,研究代表者・研究分担者の情報交換を逐次行い,エンジニアリング教育に関する共有認識を確認・形成するようにする。なお,学校などでの準備や実践については新型コロナウイルスの状況を鑑みて,柔軟に対応する。
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