2021 Fiscal Year Annual Research Report
日本の普通教育におけるエンジニアリングの概念確立と教育方法開発
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19H01735
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
谷田 親彦 広島大学, 人間社会科学研究科(教), 准教授 (20374811)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
安藤 明伸 宮城教育大学, 教育学部, 教授 (60344743)
大谷 忠 東京学芸大学, 教育学研究科, 教授 (80314615)
村松 浩幸 信州大学, 学術研究院教育学系, 教授 (80378281)
川路 智治 茨城大学, 教育学部, 助教 (90909201)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | エンジニアリング教育 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は,米国ボストン科学博物館が,2003年より初等教育におけるエンジニアリング教育のカリキュラムとして開発・提供している教材:Engineering is Elementary(EiE)の内容や単元構成などを分析した。その結果,各単元のレッスン1に共通するストーリーブックでは,読者が主人公に自己移入しながら物語を読み進め,主人公の行動を頭の中で模倣するための役割を担っていると考えられた。この模倣により,読者は,各物語のテーマとなる工学の専門的な知識と,エンジニアが問題解決の際に行う,適切な解決方法であるエンジニアリング・デザイン・プロセスを習得し,それらを駆使した各工学分野における具体的な問題解決の方法を学ぶことができると考えられた。また,レッスン2,3,4の目標や内容などから,レッスン2では,対象となるエンジニアリング分野の問題解決過程やテクノロジーの活用など,professionとしてのエンジニアの役割や考え方などを学習することが想定されていた。レッスン3では,テクノロジーの特性を明確にするため,実験などのデータを収集する方法や,その結果を分析・比較・説明することなどのengineering scienceの内容や学習活動が含まれていた。レッスン4では,“Engineering Design Process”に沿って問題解決に取り組む学習活動が採用されていることが推察された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
米国,英国などのエンジニアリング教育及びSTEM教育のカリキュラムや教材について分析することができている。これに基づいてエンジニアリング教育実践の試行や準備を整えることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
エンジニアリング教育及びSTEM教育のカリキュラムや教材について収取・分析を続けるとともに,エンジニアリング教育の実践や評価を行う。
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