2020 Fiscal Year Annual Research Report
Development and Empirical Research of Sustainable Scientific Training Method for Monodukuri Athletes
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19H01744
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Research Institution | 独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構職業能力開発総合大学校(能力開発院、基盤整備センター) |
Principal Investigator |
菊池 拓男 独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構職業能力開発総合大学校(能力開発院、基盤整備センター), 能力開発院, 教授 (20744775)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大野 成義 独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構職業能力開発総合大学校(能力開発院、基盤整備センター), 能力開発院, 教授 (60648905)
山下 龍生 独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構職業能力開発総合大学校(能力開発院、基盤整備センター), 能力開発院, 助教 (20750772)
遠藤 雅樹 独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構職業能力開発総合大学校(能力開発院、基盤整備センター), 能力開発院, 准教授 (00648967)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 技能五輪国際大会 / 技能訓練 / ものづくりアスリート / 科学的トレーニング法 / 技能科学 / 科学教育 / 職業訓練 |
Outline of Annual Research Achievements |
5年計画の2年目にあたる本年度の研究実績の概要は以下のとおりである。 (A)日中の国際比較:モデル職種における日本選手の訓練における各種データの利活用状況の調査を行い整理した。その結果、訓練現場における訓練データの収集は一定程度進んでいるものの、その活用は十分とは言えない状況が明らかになった。また、指導ノウハウや経験に関する暗黙知を形式知化するためのヒアリングを行いまとめた。比較のため実施予定であった中国選手の訓練現場における状況調査は、渡航しての調査ができなかったこと、中国側の行動制限等の理由により十分な訓練が行われていなかったことなどから、活用状況の調査には至らなかった。(B)職種間比較:モデル職種以外の職種の国内指導者10名超から(A)と同様にヒアリング調査等を行った.それにより職種による訓練データの利活用状況と課題が明らかになった。(C)トレーニングモデルの開発:技能訓練データと収集期間内に行われる大会における各選手の成績及び評価基準データよりSTMの候補となるものをマイニング中である.(d)前年度に開発した技能訓練データの収集及び利活用促進を目的として、MR(Mixed Reality)を活用した評価システムの改善を行った。このシステムは2021年に開催予定の第46回技能五輪国際大会において試行しフィードバックを行うこととしている(大会はコロナ禍で延期中)。(e)技能訓練データ収集アプリの開発:訓練現場における各種データの収集を容易に行うため、スマートフォンを活用し訓練データ(訓練内容と訓練時間)を簡易に入力でき、クラウド上に自動的にアップロードされるアプリを開発した。そのうえで、3社(計10名の選手)に試行活用してもらい改善点等の問題点等の把握を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
新型コロナ感染症拡大防止策等の影響により、対面方式での選手の訓練が進んでいないこと、対面方式での調査が困難であることなどより、予定していた訓練データの収集やヒアリング調査が実施できなかった。同時に、本研究の対象となる第46回技能五輪国際大会が新型コロナ感染症の影響により1年延期(2021年9月開催予定であったが、2022年10月に延期となることが2020年10月に決定)となったため、代表選手の訓練計画そのものが大きく変更となっており、当該研究計画の見直しを強いられている。
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Strategy for Future Research Activity |
今後の研究の遂行は、新型コロナ感染症拡大防止策の影響を大きく受けるが、以下の予定としている。 (A)モデル職種技能訓練データ継続収集:申請段階で既に開始しているモデル職種技能訓練データの収集を続ける.(B)データマイニングによるSTMの選定:収集データを国際大会の成績及び評価基準をデータマイニングしSTMを選定する.技能訓練データの収集方法及びデータ形式等を標準化する.(c)トレーニングモデルの開発:技能訓練データと収集期間内に行われる大会における各選手の成績及び評価基準データよりSTMをマイニングする.これを段階的負荷開放指導法等に適用し,国際大会代表選手訓練において実証的にトレーニングモデルを開発する.(d)レーニングモデルの実証:開発標準トレーニングモデルを6つの職種の代表選手強化訓練で妥当性検証とフィードバックを行う.(e)持続可能な科学的トレーニング法の提案と公開:実証結果をまとめ,持続可能な科学的トレーニング法を提案,公開する. 研究を進めるにあたり,対面方式での調査が難しく技能訓練データの収集やヒアリング調査が十分にできない場合があると想定される。よって、オンラインを活用したヒアリングを積極的に進めることとしている。本研究の成果は,科学技術教育関連の国内外の学会での報告,学会誌への投稿を行う.また,国際大会選手強化の場で実証する本研究の成果は,大会成績と共にメディアを通じて一般に広くアピールするとともに,各研究者のHPにより広く広報する.
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