2022 Fiscal Year Annual Research Report
Prevent the escalation of intimate partner violence
Project/Area Number |
19H01748
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
相馬 敏彦 広島大学, 人間社会科学研究科(社), 准教授 (60412467)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
古村 健太郎 弘前大学, 人文社会科学部, 准教授 (40781662)
橋本 剛明 東洋大学, 社会学部, 准教授 (80772102)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 予防プログラム / 予防ポートフォリオ・モデル / 経験サンプリング |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度の主たる実績は次の二点である。 第一は、同居する夫婦もしくは恋人ペアを対象とする経験サンプリング調査、ならびに事前・事後調査を組み合わせたデータに基づき得られた以下の二つの結果である。一つ目の主たる結果は、普段の相互作用の中で、相手の行為を抽象的に捉える女性ほど、相手からネガティブな行為を受けても、その影響をネガティブに評価しにくく、関係への満足評価も下がりにくいということであった。二つ目の主たる結果は、調査開始時点で関係へのコミットメントの高い者ほど、相互作用の中で、相手から受ける行為がネガティブでないほど、それによるポジティブな影響を強く認識することである。ただし、女性においては、コミットメントが高いほど、ネガティブな行為を受けても関係満足が低下しにくいことも示された。これらの結果は、ペア・データに対するマルチレベルモデル分析を用い、ペア内での相互依存性を統制した上で見出されたものであり、関係性への脅威緩和が女性において顕著である可能性を示唆するものであった。 第二は、今後の有力な予防介入プログラムの理論枠組みとして、予防ポートフォリオ・モデルに関する研究動向を整理した点がある。従来型のリスクに着目した視点でなく、対象者の制御力、意味づけ、対人関係によって支えられる「強み」に着目して予防環境を重視する視点の有用性を理解することができた。同時に、メンバー内での議論を経て、具体的な実装策についてのいくつもの手がかりを得ることができた。
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Research Progress Status |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(13 results)